新人野手で初めて宮崎へ昇格 育成13巡目ルーキー西尾歩真が筑後で示した持ち味

ソフトバンク・西尾歩真【写真:上杉あずさ】
ソフトバンク・西尾歩真【写真:上杉あずさ】

第4クール2日目の17日から早真之介外野手と宮崎でのB組に昇格する

 ソフトバンクの育成ドラフト13巡目ルーキー・西尾歩真内野手が、宮崎行きの切符を手にした。中京学院大時代にリーグ戦で3度の打率4割超えをマークした西尾は守備力や俊足も持ち味。森山良二3軍監督が「身体は小柄だけど、守備も堅実だし、バッティングもコンタクト率がある」と評価する新人は17日から宮崎での春季キャンプB組に、早真之介外野手と共に昇格することになった。

 プロで過ごす初めての春季キャンプに「毎日クタクタです」と苦笑い交じりに語る西尾。筑後でスタートしたキャンプでは毎日朝から夕方まで密度の濃い練習を行ってきた。「自分が思っていた以上に基本に忠実というか、バッティングだと強く振ることだったり、守備ではしっかり捕ってステップして投げるということをやっています」と基本をより大事にする必要性を日々感じている。

 攻撃面での持ち味は、粘り強い打撃と簡単に三振をしないところ。「率を残せるバッターになりたいです。ホームランは打ちたいけど打てないし、そういうタイプじゃないので、内野の間、外野の間を抜くような打球を打っていきたいです」と理想を掲げる。森山3軍監督は「ゲームで使ってもいろんなことに対応出来るんじゃないかなと思います。やっぱりそこは高卒の選手とは違う。自分が出来ること、自分のいいところをそのまま出して欲しいですね」と実戦に入れば、西尾の持ち味が更に発揮されるのではないかと期待を寄せる。

「宮崎はこっちより厳しいと思うので、もっと声を出して……」と西尾はアピールを誓う。というのも、同じ高校出身に“偉大な先輩”がいる。中京高出身の西尾は「松田(宣浩)さんと城所(龍磨)コーチの後輩なので、より声を出していきたい」と元気でお馴染みだった先輩達の後継者としての意欲も見せる。

 森山3軍監督からは「元気が取り柄の割にはまだまだ声が小さい」と喝も入るが、宮崎では更に存在感を示さなければならない。ルーキーの野手では初の宮崎への昇格。多くのことを学び、1年目の飛躍に繋げて欲しい。

(上杉あずさ / Azusa Uesugi)