ローテ逃せば「もう先がない」 板東湧梧が口にした覚悟…不調の中で掴んだ手応え
当日朝のキャッチボールで「寒さもあって体がキレていない感じがした」
ソフトバンクの板東湧梧投手が16日、キャンプで初めて紅白戦に登板し、2回を投げて1安打無失点と好投した。初回に中村晃外野手に右中間への二塁打を浴びたものの、コントロール良く、2つの三振も奪った。安定感十分の投球に「全体的に良かったと思います」と、端正な甘いマスクを綻ばせた。
この日、描いていたテーマは「出力を上げたいというところだった」という板東。だが、練習が始まり、キャッチボールを行っている段階で、あることに気づいた。「調子が悪いというか、寒さもあって体がキレていない感じがした」。この日は風もあり、寒さを感じる気候。思うように体が動いていないのを感じてテーマを一変させた。
「出力を上げたいなっていう気持ちがすごい強かったんですけど、逆にそれで全部が崩れたら、元も子もないというか、変なピッチングしちゃいそうだなと思った。切り替えて全体的な配球、コンビネーションみたいなところを意識した」。秋のキャンプから取り組んできたカットボールや武器のカーブも交え、フォークで空振りも奪い「自分の中で手応えがある」と頷いた。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)