7日に28歳の誕生日 開幕を「完璧な体の状態で迎えることを約束します」
ソフトバンクのロベルト・オスナ投手が、春季キャンプでまだ1度もブルペン入りしていない。28歳の誕生日を迎えた7日に取材に応じ、その理由を問われると「自分のプランは持っていますし、そのプランをチームも知っているので」と明かした。
ホークス加入1年目で、初日から春季キャンプに参加。初日からの2日間で、オスナ以外の投手はブルペン投球を行なった。藤本監督も競争を煽り、首脳陣にアピールしようと若鷹が投げ続ける中でもマイペースな調整を貫いている。オスナが求めているのは、うちから湧き出てくるような熱い思いだ。
「自分の中で投球することにおいて大切なのは、アドレナリンというか、闘志なので。ブルペンで何回やるとか、打者に何回投げるとかは特に問題ない。球場に入ってお客さんを見た瞬間にスイッチが入るので、そこが一番大事かなと思います」
ブルペンは自分のフォームを確認する場所であり、ブルペンの延長が試合であることは間違いない。ただ、投手の仕事は打者を抑えること。「ブルペン=試合」ではないことも確かだ。オスナも「自分の仕事は一番わかっているので。自分が9回に試合を締めることで、チームからお金をもらっているので。自分のやることは変わらない」と責任感を持って強調した。
メジャーリーグは2月中旬からキャンプが始まっていく。NPBにとっては2月1日のキャンプインが通例となっているが、オスナにとってはまだまだ体を仕上げている途中だ。「米国にいた時から、2か月という長い調整期間はなかったので」とMLB時代を振り返る。日本の野球に対応することは必要だが、調整の過程に関しては自分の経験を信じている。
さらに、コロナ禍におけるファンの応援スタイルにも言及した。アドレナリンを大切にしていると言い切るだけに「去年は(応援が)手拍子だけだった」と苦笑。他球団のキャンプでも少しずつ制限が緩和され、選手とファンが距離を取り戻している。声を出しての応援も「自分たちがやっているのは、ある種のエンターテイメントなので。プレーも大事ですし、ファンの人たちに楽しんでもらうのも大切なこと」と心待ちにした。
1度目のブルペンは「16日、17日、18日くらい」と見通す。マウンドで投げる姿を見たいファンにとってはもう少し“おあずけ”かもしれないが「言えることは、3月31日。完璧な体の状態で迎えることを約束します」と宣言した。ホークスの新しい守護神は、誰よりも自分自身を信じている。
(竹村岳 / Gaku Takemura)