新加入の渡邊佑樹が描く“這い上がりプラン” 巨人の先輩左腕から貰った助言

ソフトバンクに育成選手として加入した渡邊佑樹【写真:上杉あずさ】
ソフトバンクに育成選手として加入した渡邊佑樹【写真:上杉あずさ】

昨季で楽天を戦力外になり、トライアウトを経てホークスに入団

 トライアウトから這い上がった男が覚悟を示した。昨季で楽天を戦力外になり、今季からソフトバンクに育成選手として加入した渡邊佑樹投手が、24日にファーム施設「HAWKS ベースボールパーク筑後」を初めて訪れて練習した。室内練習場で午前、午後に分けてトレーニングに汗を流し、ブルペンでの投球練習も。初めて利用した筑後の施設に「凄いですね」と驚きつつ、ここまでの調整は「順調に来ている」と語った。

 これまでは都内で楽天時代の先輩でもある巨人・高梨雄平投手らと自主トレを行ってきた。「普段通りに練習して、早く支配下になれるようにと思ってやってきました。普段通りではありますが、気持ちを入れてやってきました」と静かに語る。移籍経験のある高梨からも様々な話を聞いた。「色々とありますけど、まずは1年間をどうプランニングするか。どういう感じでステップアップして試合で投げて行くかというような話をしてもらいました」と振り返る。

 渡邊佑はソフトバンクでの“這い上がりプラン”をどのように描いているのか――。楽天には支配下で入団するも、一度は育成契約になった。サイドスローへの転向を機に、再び支配下登録を勝ち取った苦労人で、今度は本拠地を東北から九州の地に移して再び育成選手として再スタートを切る。「1年目のような気持ちで、しっかりハツラツとアピールして行けたらいいなと思います。1日でも早く支配下に上がって1軍で投げれるようにしたいです」と目標を掲げた。

 また、新天地でのスタートは極寒の雪の日となった。「こんなに寒いなんて……」と九州でも寒さの洗礼を受けた。それでも、山梨出身で東北の地でプロ生活を送ってきた渡邊佑は「でも、これが寒い方なら大丈夫ですね」と笑みを浮かべた。ソフトバンクのユニホームに袖を通して初めて迎えるキャンプは、宮崎でのB組からのスタートとなった。激しい競争を勝ち抜き、再び這い上がる姿を楽しみにしたい。

(上杉あずさ / Azusa Uesugi)