鷹・孫オーナーが王会長&藤本監督に厳命 3年ぶりV奪還へ「もっと工夫せよ」

ソフトバンク・後藤芳光社長、王貞治会長、藤本博史監督(左から)【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・後藤芳光社長、王貞治会長、藤本博史監督(左から)【写真:福谷佑介】

王会長や藤本監督が都内のソフトバンク本社でオーナー報告

 ソフトバンクの王貞治球団会長、後藤芳光社長、藤本博史監督らが12日、東京・港区のソフトバンクグループ本社を訪れ、孫正義オーナーにオーナー報告会を行った。昼食を共にしながら昨季の報告や今オフの動き、来季に向けた報告と意見交換を行い、その中で孫オーナーから指令が下された。

 約1時間半、昼食をとりながらのオーナー報告会を終えた藤本監督は表情を引き締めてこう語った。「去年悔しい思いをしたので、今年は必ず優勝します、ということをお伝えしました。オーナーからは日本一は当然のこと、その上を目指して頑張っていきましょう、とお話をいただきました」。日本一のその先。球団がら掲げる“世界一”を目指していくことを誓い合った。

 その中で孫オーナーから厳命されたのは、練習を含めたあらゆる局面でもっと“工夫せよ”ということだった。王会長は「やっぱり勝負事は勝たなきゃいけないですから、勝つために必要な技術を身につけるためにはもっと工夫しなさい、と。ただ投げる打つだけでなく、色々と考えて工夫して試合でいい結果が出せるような方法を考えてやった方がいいんじゃないか、と言われました」と明かす。

 オーナーからは具体的な案も示されたという。例えば、ブルペンでの投球練習。ただ闇雲に投げるのではなく、ストラックアウトのようにしてゲーム性を持たせてみるなどの考えも出たという。指揮官は「色々な案を出してくれましたけど、マンネリ化しないように、選手はほぼ毎日同じような練習して試合してですから、ゲーム感覚を入れたら面白いかな、と。コーチ陣としっかり話し合ってマンネリ化しないようにやりたい」と語り、孫オーナーの考えをしっかりと受け止めた。

 このオフ、球団は近藤健介外野手やロベルト・オスナ投手、嶺井博希捕手らを獲得するなど大補強を敢行した。3年ぶりのリーグ優勝は至上命令で「これだけ最高の補強をしてくれたんだから、もう優勝するっていう強い気持ちを持って、優勝するしかないんだっていうぐらいの気持ちでやっていきたい」と藤本監督は誓っていた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)