今宮健太「源田から奪うことに価値がある」 GG賞奪還へ“2本指グローブ”導入

自主トレで汗を流すソフトバンク・今宮健太【写真:竹村岳】
自主トレで汗を流すソフトバンク・今宮健太【写真:竹村岳】

「ZETTのグローブになったのも源田ですし、こうやって2本指になったのも源田」

 ソフトバンクの今宮健太内野手が11日、福岡・宮若市内で川瀬晃内野手らと行う自主トレを報道陣に公開した。昨季キャリアハイの好成績を残した名手は西武の源田壮亮内野手からのゴールデン・グラブ賞奪還を宣言。さらなる守備力向上のために、今季から源田を参考にした“2本指グラブ”を使用することも明らかにした。

 来たるキャンプインに向け、午前中は守備練習などに時間を割き、午後からは約1時間半にわたってみっちりとバットを振り込んだ今宮。報道陣の取材に対応すると「源田に負けないように頑張ります。源田から(GG賞を)奪うことが僕にとってもすごく価値あることかなと思っているので、力まず頑張りたいと思います」と、5年連続で源田が手にしている栄冠を6年ぶりに奪い返す決意を示した。

 今宮にとってもゴールデン・グラブ賞は特別な賞だ。もともと守備力の高さを買われて遊撃手のレギュラーに君臨し、2013年から2017年まで5年連続で同賞を受賞した。だが、同じ大分県出身でもある源田が2年目となった2018年にその座を明け渡すと、そこから5年連続で源田に同賞受賞を譲っている。昨季は130試合に出場し、奪還が期待されたものの、81票差で及ばなかった。

 6年ぶりの同賞受賞に向け新たな武器を取り入れる。小指部分に小指と薬指を入れる“2本指スタイル”のグローブだ。昨季は通常のグローブの小指部分に2本の指を入れていたが、今季からは“2本指仕様”のつくりに変更。早速、この日の自主トレでも新たな相棒を使ってキャッチボールやノックを行った。

 もともと、この“2本指”のスタイルはライバルである源田を参考にしたものだ。「源田は外崎(を真似したん)ですけど、僕はZETTのグローブになったのも源田ですし、こうやって2本指になったのも源田。守備に関しては源田をお手本にしている。スタイルはちょっと違うんで真似できないところはありますけど、参考にできるところは全て源田を参考にしています」と明かした。

 12月に行われたZETTの集まりで源田に会ったという今宮。その際、ライバルには「『負けないでしょ』と言っておきました」という。「油断させておかないとですね。気持ちからジャブを打ちながら、そんな感じでやっていけたら」と笑うが、GG賞への思いは強い。新たな相棒と共に、6年ぶりの戴冠を目指す。

(竹村岳 / Gaku Takemura)