「ここ数年成績があまり良くないですから、駄目だったら終わりという覚悟」
ソフトバンクの中村晃外野手、渡邉陸捕手、育成の早真之介外野手が10日、福岡市内で行う自主トレを報道陣に公開した。今季がプロ16年目となる中村晃は悲壮な覚悟を告白。自主トレ後のコメント全文を以下に紹介する。
(TVインタビュー)
――ここまでの自主トレはどうですか。
「非常に身体もよく動いていますし、いい感じで来ていると思います」
――自身のテーマは。
「1年間戦う準備ですね」
――強化していくポイントは。
「全体的に、ですね」
――自主トレの雰囲気は。
「そうですね、栗原がいなくなって、ちょっと静かなんですけど、みんな徐々に慣れてきて、いい雰囲気でできてるんじゃないかと思います」
――ヤクルトの長岡選手が参加。中村晃選手に憧れて背番号を7に変えた。
「本当にうれしかったですし、去年は一緒にできなかったんで、今年またこうして『やらせてください』と言って来てくれた。素直にうれしかったですし、彼の活躍は刺激になりました」
――他の選手たちにアドバイスもしている。
「聞かれたことに答えるようにしてますけど、自分から言うことはあまりないです。バッティングのこととか、シーズン中の調整の仕方は聞かれました」
――ホークスからは渡邉陸選手が参加。去年は衝撃的な初スタメンでした。
「いやもう、あれぐらいは普通にやる選手、やる能力のある選手だと思っているし、もっともっとレギュラーとしてやっていける選手だと思うんで、貪欲にやってもらいたいですね」
――中村晃選手自身はどうチームに貢献したい。
「ここ数年成績があまり良くないですから、駄目だったら終わりという覚悟でやっています。2年契約をもらいましたけど、駄目だったら終わりだなという感じで、自分を奮い立たせてやっています」
――具体的な目標、数字は。
「やっぱり全試合出て、しっかりチームに貢献することが目標ですね」
――それに向けてどう強化していく。
「もう全部です。走攻守、体力もそうだし、全てにおいてしっかり準備をしたいと思います」
――打撃面で取り組んでいることは。
「去年の後半にすごく状態が良かったので、そのやっていることを継続して、春のキャンプに持っていければ、と思っています」
――具体的に言うと。
「1時間ぐらいかかるんでやめておきます」
――体力作りの面では。
「たくさん練習して、たくさん走って、そういう感じです。それ以外ないと思います」
――出塁率にこだわってきた。
「辞めるまで、出塁率というのはずっとこだわっていきたいと思います。やっぱり4割前後は残したいと思っています」
(ペン記者囲み)
――打撃面でたどり着いたものがある。
「たどり着いたとは思わないですけど、なんかいけるんじゃないかな、みたいなのはあったので。それを継続してやっていくということですね」
――試行錯誤している。
「それはいつでもあることなので。今だからとかはあまりなくて、常にどうしようかな、どうしようかなと思いながらやってます」
――主眼に置いているところは。
「やっぱり自分の納得いくバッティングをしっかりしたい。それが数字につながると思いますし」
――今年何か変えようと思うことは。
「道具は特に変えてないです。打ち方も去年のことを継続してやっているので(変えることは)ないですかね」
――スイングが大きくなった?
「どうですかね、分からないです」
――つかんだというのはタイミングか。
「タイミングはあんまり意識してないですね。体の動きというか、どこから動くかみたいな。打ち出すときの体の動きですかね。今までだったら手でいってたのが、ちょっと下から徐々に回っていくようなイメージで打つようにしました」
――前半戦はずっと試行錯誤していた。
「全く別のことやっていたんで、新しいものに出会って、7月とかそれぐらいからやり始めたんですけど、それをやっています、今は」
――気分的に開けている。
「いい感覚で終われたっていうのは良かったですよね、やっぱり」
――2年契約だが、今年で終わる覚悟。
「打てなかったら終わりですから。他でやるつもりもないですし」
――チームはこれだけ補強した。
「やっぱり勝てないっていうのもありますし、自分の納得いくプレーっていうのが徐々に減ってきているっていうのがあるんで。本当に成績を残せなかったらもう終わりだろうなという覚悟でやっています」
――打てなかったらというのは数字の面?それとも感覚か?
「シーズンが終わって、でも数字なんですかね。自分の納得いく数字とか、納得いくバッティングができなければ、はい。必要とされればいいですけどね」
――1つは出塁率。
「それを持ち味としてずっとやってきましたし、やっぱりそこはしっかりこだわってやりたいと思います」
――出塁率の高い近藤選手が入ってきたが、そこで自分が1番に。
「そうですね、それぐらいの気持ちでやっています」
――あと135安打を打てば球団の歴代トップ10に入る。
「1本1本積み重ねて。それは結果ですから、それまでの1本1本をしっかり積み重ねていければいいかなと思います」
――食事、コンディショニングの面で取り組んでいること。
「トレーニングも継続的にしていますし、食事もシーズン中もしっかりやっていますし。バッティングもつかんではいないんですけど、これかなっていう感じがするので。これからつかもうとしているという感じですね」
――体重は増えないようにコントロールしている。
「増やせるまで増やしたいんですけど、それによって、膝のこともありますし、難しいところなんですよね」
――年齢のこともある。
「でも、基本的にたくさん練習して作ってきたタイプなので、そこは崩したくないですし。それをやって駄目でもしょうがないっていう、逆にセーブしてセーブしてやって駄目だった方が後悔すると思うので、そこは自分を変えずにいきたいなと思ってます」
――年齢に抗う。
「信じてやってきたものなので、そこは自信持ってやっていきたいなと思ってます」
――有原投手の加入が発表された。
「勝てなかったら、やっぱり補強できるならした方がいいと思いますし、それに勝つ選手が本当にレギュラーを奪っていく選手だと思うので。僕も含めてですけど、若い選手も刺激がありますし、活気のあるチームになるんじゃないかなとは思います」
(取材・米多祐樹 / Yuki Yoneda)