「ダメなら終わり」「他でやるつもりない」中村晃がにじませた覚悟と愛と信念
33歳になっても落とさぬ練習量「信じてやってきたもの」
ソフトバンクの中村晃外野手が悲壮な覚悟をにじませた。10日、福岡市内で渡邉陸捕手、育成の早真之介外野手らと行う自主トレを報道陣に公開。プロ16年目のシーズンに向けて「駄目だったら終わりという覚悟でやっていますし、自分を奮い立たせてやっています」と背水の思いを口にした。
2007年の高校生ドラフト3巡目で入団した中村晃は、2013年にレギュラーに定着すると、チームの中心選手として活躍を続け、2018年オフには4年契約を結んだ。だが、翌2019年は自律神経失調症を患いわずか44試合の出場に終わると、その後も満足のいく数字は残せず。昨季も114試合の出場で打率.253、7本塁打51打点に終わった。
このオフ新たに2年契約を結んだものの、胸にあるのは“駄目なら引退”という覚悟だ。「ここ数年、成績があまり良くないですから、2年契約をもらいましたけど、駄目だったら終わりだな、と。打てなかったら終わりですから。他でやるつもりもないですし」。契約更改の際にも口にしていた“生涯ホークス”の思い。裏を返せば、チームから必要とされなくなった時には“引退”を意味することになる。
(取材・米多祐樹 / Yuki Yoneda)