新スローガンの“右肩上がり”に込められた意味 藤本監督が忘れぬ2022年の屈辱

会見に登場したソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
会見に登場したソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

昨季はマジック「1」からV逸「今年は右肩上がりで終わりたい」

 ソフトバンクは6日、2023年シーズンのスローガンが「鷹!鷹!鷹!(おう!おう!おう!)」に決まったと発表した。本拠地PayPayドーム内で藤本博史監督が会見を行い「(ロゴが)右肩上がりになっています。チームもそういう形で今年1年戦っていきたい思いもあるし、字が大きくなっているのも、ホークスが大きく終わる形で」と、込めた思いを説明した。

 昨年のホークスはオリックスと同率でレギュラーシーズンを終えながら、直接対決の差で優勝を逃した。優勝へのマジックを「1」にまで減らしながら、残りの2試合に連敗。自力で優勝を決めきれず、最後の最後で尻すぼみになった。オフに入っても、藤本監督がその悔しさを忘れないと何度も言葉にしてきたほどだった。

 今季こそ、最後まで失速することなく頂点へと駆け上がる。「(下がったのは)2試合だけでしたけど。今年は右肩上がりでいい形で終わりたいと思います」と闘志を燃やす指揮官。王貞治球団会長も5日の事務所開きで「10ゲームぐらい離してゴールするんだというぐらいの強い気持ちを持って戦ってもらいたい」とチームを鼓舞した。そんな2023年をともに戦うスローガンが「鷹!鷹!鷹!」だ。

 今オフは日本ハムから海外FA権を行使した近藤健介外野手や、昨年ロッテで10セーブ、防御率0.91を残したロベルト・オスナ投手、DeNAから国内FA権を行使した嶺井博希捕手と、続々と大型補強を重ねている。3年ぶりのV奪回へ、フロントはこれ以上ない補強に成功した。現場を託される藤本監督も「今年は目標が優勝じゃなくて、優勝します。そして、日本一になります!頑張ります」と高らかに宣言した。

(竹村岳 / Gaku Takemura)