1軍と2軍で感じた己の中での“違い” 2019年ドラ1佐藤直樹が開花するための鍵

契約更改を行ったソフトバンク・佐藤直樹【写真:福谷佑介】
契約更改を行ったソフトバンク・佐藤直樹【写真:福谷佑介】

1軍の打席で感じた「打席の中で立っている感覚の違い」

 ソフトバンクの佐藤直樹外野手が2日、本拠地PayPayドームで契約更改交渉を行い、現状維持の1400万円(金額は推定)でサインした。2019年のドラフト1位は自己最多の48試合に出場しながらも、1軍で定位置を掴むことはできなかった。自己最多出場の経験を積んだ中で感じたのは、1軍と2軍での明確な違いだった。

「めちゃくちゃ感じていました。打席の中で立っている感覚が違う。いつもと違うと思った時点で自分のプレーができなかった」

 今季は初の開幕1軍の切符をつかみ、2戦目となる3月26日の日本ハム戦(PayPayドーム)では「2番・中堅」でスタメン起用された。若手が信頼を勝ち取っていくには、少ないチャンスをものにしていくしかない。「スタメンで出たときはここで結果を残さないとという気持ちもありました。相手ピッチャーがどうというよりは、自分のメンタルが」と佐藤直。自覚してしまうほどの焦りや緊張を持ってグラウンドに立ってしまっていた。

 失敗や挫折をはじめ、先輩たちがぶつかってきた壁に佐藤直も直面しているのかもしれない。今季成績は打率.129、1本塁打、2打点で、打撃面が課題であることは明白。秋季キャンプでは藤本監督から「(スイングの)量でいったらMVPは佐藤直」と評されるほど、連日のアーリーワークを含めて、とにかく一心不乱にバットを振り続けた。

「来年、バットの方で結果を残さないといけないというのと、みんなと一緒の数を振っていても打てるようにならないので」とキャンプを振り返る佐藤直。2023年を真っすぐに見据える。4年目の来季、期待のドラ1は開花の時を迎えられるか。

(鷹フル編集部)