ソフトバンクの甲斐拓也捕手が25日、ベストナイン受賞に際し、オンライン会見を行った。今季は130試合に出場したものの、打率.180と大不振に終わり、チームも目前で優勝を逃す結果に。笑顔はなく、反省ばかりが口を突いた会見のコメントは以下の通り。
――改善したいところは。
「やっぱりチームに貢献しないといけない。今年に関してはそういうところができていなかった。捕手だけでなく打つことも求められますし、もちろん捕手という部分は大事になりますけど、そこだけじゃなく打つ方もやらないといけないと思っています」
――近年は甲斐選手と西武の森選手が交互に受賞。森選手への思いはありますか。
「いやいや、特にそこに僕からコメントすることはないですけど……。僕からしても森友哉という捕手がいて、本当に対戦して素晴らしい選手だなと、素晴らしい捕手だなと思います。そういう森の姿を見て、僕もすごく刺激を受けた部分はありますので。こういう賞に関して(コメントすることは)ないですけど、ただ森という捕手を見ていて(刺激になる)というのは間違いなくあると思います」
――来年に向けて。
「さっき言ったように、やっぱりこの賞に恥じないように自分自身やっていかないといけないですし、苦しい思いをした分、今からしっかり準備して、来年に向けてやっていきたいと思っています」
――打撃面で終盤に手応えは感じた。
「最後の方に感じた部分はありましたし、無駄な力なく振れている部分もあったので。それは今も継続して、というところです。最後、しっかり楽に立ってというか、あああいう形が続けられれば。僕もそこには手応えを感じたので」
――オフはその延長で取り組む。
「その感じを忘れずに継続してやっていって。このオフの期間でしっかり自分を見つめ直して、いろんなところと向き合って、考えて、取り組んで、それを来年ヨーイドンで勝負していけるように。そういう期間にできればと思っています」
――三振を減らすこともテーマだった。
「塁に出ることがすごく大事になってくると思います。やっぱり捕手をしていてもそうですけど、下位打線の打者を塁に出すことはバッテリーはものすごく嫌なので。そういった打者の1人にならないといけないと感じていますし、打つだけではなく四球もそうですし、そういうところも求められると思う。そういうことができるようにしていきたいと思います」
――やはり反省の思いが強い。
「最初に言ったように、自分自身、納得できるものではないですし、そこは十分に自分自身でも感じているところでもあるので。そういう意味でも、もう一度見つめ直してやることが必要だなと。自分を見つめて、やっていきたいです」
――嶺井選手が加入した。
「もちろん僕もしっかりやっていかないといけないですし、やるべきことは変わらずにやっていきたいと思っています」
――競争する選手が増える。
「捕手はやっぱりポジションが1個しかないですから。僕自身、やっぱり試合に出たいという思いは強いですし。その中でシーズンを通して試合に出て、休みたいなんて思ったことは1度もないですし、出続けて勝ちたい、そして優勝したい思いが強い。そういう意味ではシーズン中も特にキツいとか、休みたいとかは一切思ったことはない。その思いは僕は大事かなと思っているので、常に持ち続けてやっていきたいと思います」
――全試合出場は目標。
「1人の野球選手である以上、全て出て勝ちたい思いはもちろんあります。なかなか思っていても難しい部分はあると思うので、現実的には。そういう気持ちはもちろんあるんですけど、ただ自分が結果を残していけばいいというのも思っています。1人の野球選手としてはやっぱりそういう気持ちがあります」
――大分県民に向けてメッセージを。
「やっぱり大分という場所は僕自身、今でも変わらず大好きですし、小さいころから野球をしてきていますけど、今の小さい子たちから自分の名前を呼んでいただけることはものすごくうれしいことです。僕もそういう姿をまた見せられるように頑張らないといけないと思いますし、子どもたちも一生懸命、頑張ってほしいと思います」
――海野選手が1人で自主トレをやると。
「海野が言ったことが僕は全てだと思います。それを特に僕が言うことではないと思います。ただ、海野ともそこは話をして、海野もそうします、と。僕から誘うことは絶対にないので、自主トレっていうのは。と、いうところも含めて、お互いで話をして。海野の言葉が全てだと。仲はいいですけど、ライバルというのも間違いないですし。僕もそういう思いでやりますし、やらないといけない立場だと思っているので。しっかり頑張りたいと思っています」