斉藤和巳コーチ「考え方を変えないと、行動は変わらない」 投手陣に“オフの厳しさ”求める

ソフトバンク・斉藤和巳1軍投手コーチ【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・斉藤和巳1軍投手コーチ【写真:福谷佑介】

16日間に及ぶキャンプを18日に打ち上げ「充実はしていました」

 18日に打ち上げを迎えたソフトバンクの宮崎秋季キャンプ。16日間のキャンプで注目を集めたのが、新たに就任した斉藤和巳1軍投手コーチだった。選手たちと積極的にコミュニケーションを図り、時には選手と一緒になってランニングやトレーニングを行うなど、良き“兄貴分”としての姿も印象的だった。

 途中、所用のために宮崎を離れた日もあったものの、16日間のキャンプを総括。「充実はしていましたよ、正直。自分が想像していたよりもいろいろとやることであったり、考えること、頭を使うことが非常に多かった。この秋のキャンプだけじゃなく、来年に向けたところも含めて、いろいろと考えないといけないところもあった」と、充実感を漂わせていた。

 選手たちに求めるのは、“厳しさの継続”だ。ここから春のキャンプまで約2か月半のオフシーズンに突入する。目を光らせる監督、コーチはおらず、厳しく自分を鍛え上げるも、自分を甘やかしてダラけるのも、自分次第。斉藤コーチも「考え方を変えないと、行動は変わらないと思います」と厳しく言う。

「みんながいると練習しやすいというのは誰もが感じるところ。1人でやるのは甘えも出やすい状況にもなる。そういうところで甘えているうちは、自分が思ったパフォーマンスであったり、自分が目指しているところに遠回りするというのは間違いない。しっかり、自分を律してやれるか。悔しい思いをみんなしているわけですから。同じ悔しい思いをしてもいいなら今までと一緒でもいいと思いますし、それが嫌なら今までとは違う形でオフを過ごさないと」

 厳しさを求めたこの秋季キャンプ。投手陣は例年以上に練習に励み、午後5時、6時まで汗を流している選手がほとんどだった。それでも斉藤コーチは「やって当たり前のことをやっている。頑張っているというのは見ていてもわかりますし、以前の練習メニューよりも多いというふうに言われている。個人的にはそんな多いとは感じていない部分もありますけど、いっぺんに求めても仕方ない。徐々に徐々に、量もできるように。量ができないと質は上げられないので」と言う。

 投手陣に限らず、選手たち全員に求められているのは、このオフにどれだけ自分に厳しくできるか。「秋のキャンプで全てが終わりではない。誰もがこのオフシーズンが大事だと口に出している。言葉に出した以上、それは責任としてやり遂げないといけないですし。やり続けないといけない。これからじゃないですか、本当の勝負は」。一冬越えて成長した姿に期待を寄せていた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)