正木&野村勇は「来年は右左関係なく」 藤本監督がキャンプでの成長を認める

ソフトバンク・正木智也、野村勇(左から)【写真:伊藤賢汰】
ソフトバンク・正木智也、野村勇(左から)【写真:伊藤賢汰】

「この秋のキャンプで一段と変わったかなというのが見えた」

 ソフトバンクは18日、宮崎市の生目の杜運動公園で行っていた秋季キャンプを打ち上げた。16日間に及んだ練習漬けの日々で野手陣は徹底してバットを振り、投手陣も各々の課題克服に取り組み、藤本博史監督は「選手もやらなくちゃいけないことをしっかりとできたキャンプだった。100点満点だったと思います」と頷いていた。

 キャンプのMVPを「全員ですね」とした指揮官だったが、その中でも名前を挙げたのが正木智也外野手と野村勇内野手の右の大砲候補の2人。「強さが出てきたんじゃないかな。特に名前を出したら正木、野村勇ですね。この秋のキャンプで一段と変わったかなというのが見えた」と、キャンプを通じての変化を感じていた。

 ともに今季がルーキーイヤーだった2人。野村勇は97試合に出場して、球団新人最多記録の10本塁打をマーク。正木も35試合で3本塁打を放って、長打力を発揮した。その一方で、2人が起用されたのは、主に左投手が先発の時だったが、藤本監督はその理由についてこう語った。

「“左右病”じゃなくて、1年目だから打ちやすいピッチャーの時にスタメンで使ってあげようとしていた。ホップ、ステップと段階があるわけですから。いきなり右のエース級に立たせて、打てなくてどんどん崩れていくより、1軍に定着するんだったら打ちやすいピッチャー、相性的にこういうピッチャーだったらいいんじゃないかなというような感じで、一応、スタメンとかはやっていった」

 野村勇と正木は、確かに率的にも対右投手の方が若干、数字を落としていたものの、それ以上に指揮官が重視していたのは、いかに結果を残して、2年目以降に繋げていくか、ということ。1年を経て「来年は右左関係なく、打席に立てたらいいんじゃないかと思う。段階、段階を踏んでいくのがプロ野球ですからね」と期待していた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)