ソフトバンクは3日、宮崎市の生目の杜運動公園で16日間に及ぶ秋季キャンプをスタートさせた。野手陣はみっちりとバットを振り込み、特打中には渡邉陸捕手、野村勇内野手の足がつるなど、初日からハードな内容に。V奪還を狙う来季に向け“地獄の秋”が幕を開けた。
――なかなか3か所打撃はなかった。
「今日は3か所打ってもいいということなんで。できるだけ数多く打つためには2か所より3か所の方がいいし、2つに分けて。6人ぐらいいるから、ロングティー、ティーをやるとかも。もう少しこのティーの中で、今日は初日だから、これぐらいでやってるけど、3日目4日目ぐらいだったら、ティーのところで連続ティーとか、ちょっとヘトヘトになるまでやってもらおうかなと思っています」
――50分間打ち続けていました。
「自分の感覚で打ってるから、回りの中でね。ティーバッティングの中で連続ティーとか、足広げて下半身を使うティーとか、そういうのを3日目ぐらいから入れていこうかってことは言ってます」
――新外国人候補のホーキンスは場外弾も。
「すごいタイミングを意識してバッティングしてる。10日から2週間ぶりのバッティングとか言っていて、ブランクがある中で、あれだけ飛ばせていたら面白いんじゃないかなと思います。バッティングへの研究心をすごく感じられるバッターですよね。案外、面白いと思いますよ」
――これまで見た外国人選手の中で似たタイプはいますか。
「これは今回テストで来てるからね。今、外国人って助っ人として取ってくるでしょ。去年のガルビスとか、その前からいろんな外国人おるけど、こっちは期待してピースにはめ込もうとするけど、今回の場合は自分を売りに来てるというか、自分を見せに来てるわけだから。そっちの方が何か思うところはあるよね」
「去年アメリカの独立リーグといえども、48本、125打点か。それぐらい(の成績を)あげているんだから、タダモノじゃないよね。その前の年も32本、3割2分なんぼ打ってるわけだから。足もそんなに、あの体の割には遅くないって言うし、外野を守れるって言うしね。これがピースにハマってくれたら、うまくウチのキャプテンとかを回していけるんじゃないかなと思うんですよね」
――残りの期間で見定めたい。
「8日、9日でシートバッティングしますよ。そこでウチのピッチャーが投げて、他の選手にも何人か打たせるかわからないけど、メインはホーキンスで、左右でどんなバッティングできるか。結果より内容をね。どういうタイミングをとってくるのか見てみたいですよね」
「どちらかというとハイボールヒッター、高めの球を打ちにいくバッターなんで、外国人にしたら面白いんじゃないかなと思います。どうしてもローボールヒッターというのは日本だったらフォークを全部空振りしてしまうので。今日の見てても低めの球をほぼ打ってないから、高めの球を打ちにいってね。打ち損ねもあるけど、その辺は面白いじゃないかなとは思いますけどね」
――映像で見るよりもじっくり見ることができる。
「こればっかりは練習ばかり見てても、何とも言えないけど、速い球に、試合形式に対してどういうふうに対応できるかっていうのがやっぱり一番重要じゃないかなと思いますね。国際部の人に聞いたら、アメリカの独立リーグって、ピッチャーだったら日本の2軍クラスよりもちょっと上かな、と。球自体は速いと。ウチは速い球を仕留めることができてない選手が多いんでね、そういうところで48発打ってるっていうのは、これはちょっと面白いんじゃないかなとは思います」
――バッティングの内容を見て決める。
「今すぐ結論出すわけじゃなくて、9日までにどれだけか。今日1日目の評価としたら上出来じゃないですか」
――日本向きの打者?
「僕はそう思いますけどね。特にタイミングを意識してるから。バッティングってタイミングですから。ただ振るだけじゃない。力ある球に力で振っても、タイミングをとれなかったら打てないからね。そういう意味ではタイミングを意識して、何かすごい研究心というものがあるんで、これはなかなか面白いんじゃないかなと思ってますけどね」
――選手の変わったところを見てみたいと話していた。
「1日では変わりませんよ」
――大関投手がブルペンで最初から最後まで投げた。
「斉藤和巳が言っていたよ。今日ブルペン3人(実際は5人)しか入りませんでした、えーって言ってたよ。もっと期待していたんじゃないですか。その辺の意欲ですよね、この秋のキャンプしかできないということを、秋のキャンプで肩を休めるんじゃなくて、1軍で結果が出なかった人は、どんどんどんどん投げてコントロール良くするとか、いろいろ投げてヒントがあるんじゃないかなと思うんです。その辺、今日は3人ということで、斉藤和巳コーチは寂しそうにしていましたよね」
――その中で大関投手は。
「育成で、そういう努力努力努力で支配下になって、今年頑張ったと思うんで。大関なんかはもう本当、日々研究しているんじゃないのかな。あんまり研究し過ぎてフォームが毎日変わるからね。中に入れてみたり、コントロールバラバラになってしまうよね。そういう研究するのはどんどん、この秋しかできないんだから。シーズン中にあんまりやられても、お前何してるんやってなってしまうから。この秋にどんどん試してもらって、それでコントロールいいんだったら、そのままやってくれてもいいんじゃないかなと思う」
――本人も悔しい思いをした、と。
「真似しとるね。俺の真似してる(笑い)」
――王会長が新型コロナに。
「心配やね。高齢だけにね。早い復帰を期待しています」
――明日以降は秋ならでは練習も。
「真ん中のマシンは全部チームバッティングでやってるよ。会長もミーティングで言われたけど、試合の中で今年はファウルが多すぎる、一発で仕留められてないっていうことをね。仕留めるためには練習方法として、1つのケージの方はね、全部、右バッターはレフトスタンドへ放り込むとか、左バッターはライトスタントに放り込むとか、そういう一発で仕留めるための練習というのも入れた方がいいんじゃないかっていうのを、昨日のミーティングで言われているんで、そういうのもどっかで入れて行けよということはバッティングコーチに言っています」