大事な初戦で悪夢の3押し出し 鷹を苦しめたシーズンから変わらぬ“四球病”

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:福谷佑介】

相手の先発は難敵・山本「余計に慎重になってストライクが入らない」

 ソフトバンクは12日、敵地・京セラドームで行われたオリックスとの「パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージ第1戦に0-5で敗れた。先発の石川、2番手の大関が3つの押し出し四球を与えて先行されると、打線はオリックス先発・山本の前に沈黙。2019年10月6日のCSファーストステージ第2戦から続いていたポストシーズンの連勝は18で止まり、アドバンテージを含めて2敗となった。

 シーズンでも散々、痛い目を見てきた“四球病”に大一番でも苦しめられることになった。4回、石川は先頭の中川圭を四球で歩かせ、吉田正には中前安打を浴びた。1死一、三塁で西野にも四球を与えて満塁とされ、杉本に押し出し四球。5回には石川がピンチを招いて降板すると、2番手の大関が宗の左前安打、吉田正への申告敬遠で満塁とされ、頓宮、西野に連続押し出し四球を与え、適時打も本塁打もなしで3点を奪われた。

 ソフトバンクは今季12球団でワーストの474四球を与えてきた。オフの就任当初からこの四球禍を課題に掲げ、改善を目指してきた藤本博史監督だったが、シーズンを通して解決されず。指揮官自身も「そういう課題というのは見つかっている」と認めていたものの、その課題は再び、負けられないファーストステージの初戦で露呈することになった。

 当然、制球もままなければ、なかなか打者と勝負にならない。相手の山本は果敢にソフトバンクの打者たち、特に主砲の柳田のインコースにこれでもか、というほどボールを投げ込んだ。藤本監督は「あれを吉田正にしなくちゃいけないんですよ、ウチもね。ウチはそこが出来てないというところですから、コントロールがね。山本はそういうコントロールがある」。あれだけ制球に苦しんでいれば、インコースどころか、変化球すら投げられなくなってしまう。

 この日の8四球のうち、実に6個が失点した4回と5回に集中した。相手の先発が山本ということもあって、1点も与えられない、これ以上失点できないという意識が石川と大関に働いた部分もあるだろう。指揮官も「1点の大きさが分かっているから、余計に慎重になってストライクが入らないんだと思う。そこはもう開き直って、思い切って自分を信じて投げてくれたらよかった」と嘆いた。

 痛恨の1敗となり、アドバンテージを含めて0勝2敗となったソフトバンク。パ・リーグで下位チームが初戦を落としてCSを突破した例はこれまでない。苦しい状況に立たされたことは間違いない。この苦境を2戦目以降、なんとかひっくり返したいところだ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)