ソフトバンクは12日、敵地でオリックスと「パーソル クライマックシリーズ パ」ファイナルステージ第1戦(京セラドーム)を戦う。難敵・山本由伸投手が立ちはだかる一戦へ、藤本博史監督は機動力を生かして得点を狙う考えを披露。また、13日からリチャード内野手、又吉克樹投手が1軍に合流することも明らかにした。
――動く(機動力)用の打順に?
「いや、もう変わらないですよ。CS最初のステージと一緒ですよ。牧原(大)が3番に入ってね。足が使える選手はどんどん、どんどん行っていいんのではないかなと思う。大量点の期待はなかなか難しいと思うので、そういう機動力を生かして、1点でも多く取れるような、泥臭い1点を取っていこう、と。そうやっていかないと、なかなか点を取れないピッチャーだと思う」
――足は好不調の波がない。
「周東、三森、牧原(大)は盗塁もできるしね。当然、山本くんは投げてもクイックも超一流だから、その中でもやっぱり隙を見て行くとか、そういう気持ちが大事なってくるんじゃないかな」
――前回とは違ってオリックスは杉本選手が戻ってきている。
「杉本の状態次第ですよね。試合をアマチュアとやっているみたいですけど、そんなに急に変わるもんじゃないと思う。攻め方はシーズンと同じでいいんじゃないかなと思います。本当に一番の警戒は吉田(正尚)ですよね」
――前回は西野にも繋がれた。
「その辺は、しっかり打たれたのでミーティングはしているし、攻め方も変わってくると思います。いつも言うように、トーナメントのつもりで1試合負けたら、次はないぐらいの気持ちでやらないとね。1試合1試合、先に取っていかないと」
――石川投手はシーズン中に山本投手の連勝を止めた。
「オリックスに相性が良いですね。石川のピッチングにも当然、期待します。レギュラーシーズンの6回、7回と投げるとか、そういうイメージじゃなくて、どんどん飛ばしてくれて、早い回でもう球が浮いてきたりとか、ちょっと球速落ちたなと思ったら、すぐに代えていく。もうそれぐらいしないと」
――中継ぎも細かく繋ぐ。
「もう行きますよ。特に吉田くんのところはね。上位打線のところは細かくいきたいと思います。今までのレギュラーシーズンの相性も、ある程度データに出ているんでね。吉田の前後っていうところはもう“一人一殺”でいく可能性もあるし、その辺をしっかりやっていきたいと思います」
――この前、一発を打たれたレイ投手は?
「今日は上がりやったんちゃうかな」
――明日(13日)は宮城投手の予想。リチャード選手は。
「明日、来ますよ。又吉も今日来ます。又吉は今日(12日)登板しているから。今日、南郷(宮崎のフェニックスリーグ)でやっているから、遠いから、先発で1イニング(実際は6回から1イニング)投げて、リチャードも2打席くらい立って、もうこっちに向かっていると思います。今日はないですよ。登録するかどうかわからんけど」
――秘密兵器ですね。
「秘密兵器って、2軍であれだけ打ったのに、こっちで半分ぐらいでも打ってくれたらね。状態は特別良くもなく、小久保監督からも普通ぐらいの感じ、と。絶好調とは言わないけど、もう1軍でも勝負はできる形になってるんでね。あとは、その配球面を自分で読むとか、思い切って、2軍と同じ形で入っていったらピッチャーが違うんだから変わってくると思うんで、彼の場合は万が一、試合に出た場合は積極的に行ってくれたらね。当たれば飛んでいくんやから」
「その確率を上げるためには、やっぱりファーストストライクを打っていかないと、追い込まれたら、そう簡単には結果は出ないから。2ストライクまでになんとか仕留めてしまうぐらいの気持ちで打席に入ったら、将来のクリーンアップ候補だから、いい経験できるんじゃないかなと思いますけどね……出られたらね」
――CS男になるかも。
「出られたら、ね。まず登録しないと、出られないんで」
――柳田選手は右足の膝の使い方が残っていて、壁がちゃんとできていると。
「調子いいと思いますよ。もともとはね、どこも悪くないときって、やっぱりフルスイングするタイプのバッターだから、調子の悪いときっていうのはもう低めのボール球を見切れずに振ってしまうというケースが多いけど、この間のホームランなんか本当、右膝で我慢して、拾えるような打ち方ができているってことは、状態いいと思いますね」
――状態が悪いと開く?
「もう振ってますよ。我慢せんとね。体ももうだいぶ疲れて、つらいところもいっぱいあるんでね。その辺は逆にいい方向に向いてるか、わかりませんけどね。首を怪我してからね。4試合連続でホームランを打っているからね。上体が残るのか、下半身で我慢できてるのかっていうところね。今まで痛くないから上半身でいってしまうところがあったけど、我慢できているかもわかんないけどね」