相性重視で柳町をスタメン起用、泉の状態は? 藤本監督の試合前の一問一答全文

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

「ちょっと後半、柳町というところが見えないというか」

 ソフトバンクは8日、本拠地PayPayドームで西武と「パーソル クライマックスシリーズ パ」ファーストステージ第1戦を戦う。千賀滉大投手と高橋光成投手の“エース対決”となる一戦で、藤本博史監督は柳町達外野手のスタメン起用を明言。2日のロッテ戦で逆転弾を浴びた泉圭輔投手の状態についても語った。

 試合前の藤本監督の一問一答全文は以下の通り。

――ここまで来たら開き直って。
「いい開き直りでね、もう1回、日本シリーズにいけるように、なんとかこのファーストステージに勝って、まずオリックスと戦うということを考えてやっていきます」

――監督もスッキリと切り替えて。
「全然もう……、全然じゃないけど、もう試合が始まるんやから、そんなこと言ってられない。まずアタマを取ることですね」

――ファーストステージは2位と3位の対戦ですが、挑戦者の気持ちで。
「当然そうですね。ここからはトーナメントのつもりでやっていかないと、1つ負けたらしんどいんで。先に勝つということでリーチがかかるわけなんで」

――シーズン開幕前の心境とは違う。
「全然違いますね。そこまでの緊張感はまだないですね」

――やっぱり千賀投手が抑えて先制点を。
「ウチのエースですからね。向こうもエースですけど、なかなか高橋くんも攻略は難しいかわからないけど、投手戦になると思います。先に点をやらないということを千賀には考えてもらいたいなと思います。ずっとゲームは作ってくれているんですよね。やっぱり先に点やるケースになったら、なかなか追いかける立場ではしんどいんで。やっぱり先手必勝で。王会長も言ってましたけど、先手必勝で逃げ切ると、そういう野球ができたらなと思います」

――千賀投手にはゲーム作る以上の役割も。
「当然もう一発勝負、トーナメントでやるわけだから、どんどん内角を攻めてもらわないと。外一辺倒じゃ相手も狙いやすいと思うんで。千賀の球をもって内角を突いたら、もっと相手は苦しむんじゃないかなと思いますけどね」

――投手起用もシミュレーションでいろいろと考えた。
「いやもう全員使いますよ。それこそ一人一殺もあるし、投手陣に限ったら後半はね。当然、勝ち進んでいった場合、連投になってくるんで。松本のところだけ、3連投やると球速がガクッと落ちるもところがあるんで、松本のところだけはちょっと気を使いながらやらないと。藤井とかモイネロはある程度、3連投しても球速は下がらないというところが分かっているんで。あとは残ってるメンバー全員でいけたらいいかなと思います」

――柳町選手は高橋光成投手を打っています。
「そこの今の柳町とグラシアルのところだね。どっちを使おうかなというところで、グラシアルが高橋くんから7-2、柳町が9-4だったかな。そこは今の状態というところも、どっちも一緒なんですよね」

「柳町は前半すごい引っ張ってくれたんやけど、ちょっと後半、柳町というところが見えないというか。なんかちょっと全部が全部引っ張りに行って、元々打球的には左中間が多いバッターなんで、僕も去年2軍でやってて、2割8分くらい1軍でも打てるんじゃないかなということで、開幕前に言ったと思いますけど。ちょっとそれが最近見えないんですよね」

「当然1年間やった中で攻め方も変わってきてる、インコースが多い、それを引っ張ろうと思ってそういう練習もしてるんでしょうけど、それが逆効果になっているような気がする。本人にもそういう話はしているんですけど、なかなかうまいこといかないですね。だから、今は柳町も壁に当たってる状態なんで。今日もデータ重視で柳町は使いますけどね」

――グラシアルの状態は。
「ちょっとは上がってきてるけど、ちょっと吹っ切れた部分はあるんですけどね。皆さんが思うグラシアルのいい状態ではないですよね。今日はもう代打の切り札で、ジュリは置いておきたいと思います。明日どうなるかは分からないですし。ピッチャーによってね」

「高橋光成はデータで言ったら、柳町は打ってます、グラシアルは7-2です。7-2だからって打数的には7打数ですから、そんなデータとまではいかないんですけど、明日の例えば今井だったら、吹き上がり系だったらどっちのタイプがいいとか、そういうのを考えながらオーダーを今決めているんで。中核は別にして、その辺の出るか出ないかというところは、もう相性とか、こういうピッチャーにはこういうバッターは合わないんじゃないかとか、そういうのをみんなと相談しながら決めているんで。今日は柳町でいくということです」

――泉投手ですが、表情を見ていると明るい。
「大丈夫ですよ。昨日もブルペンでいい球投げとったっていうし、当然今日もそういう場面でいくかもわかんないし。ただ、もうあの辺り、泉とかが投げるときは、もう状態悪いと思ったらすぐ代えます。これは中継ぎ、泉だけじゃなくて、森にしても大関にしても、もうそこは悪いと思ったらすぐ代えます。代えたからといって成功するわけじゃないですけど。次のピッチャーで失敗する可能性もありますよ。それはもう短期決戦ですから、どんどん注ぎ込んで、何とか点を取られないような形でやっていきたいと思います」

――短期決戦では調子悪いとなれば。
「もうブルペンでやっているからね。昨日、ピッチングもしてるし、どれぐらい誰がいいとかも聞いているんで、そこはピッチングコーチの意見を聞きながらやってるんで。シミュレーションも今やってきたし、7、8、9回は変わらないですけどね。千賀が6回まで行ってくれたら、もうそのままスムーズにいくということですよね。千賀が7回までいってくれたら最高にうまいこといくんですよね。8回まで行ったらもっと最高。そういうことです。千賀くん次第です」

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)