ソフトバンクは7日、本拠地PayPayドームで8日から始まる「パーソル クライマックスシリーズ パ」ファーストステージの西武戦に向けて全体練習を行った。決戦に向けて藤本博史監督は、1日の対戦でサヨナラ弾を浴びた山川穂高内野手を“警戒選手”に指名。徹底した山川対策と、短期決戦での選手の起用方法などについて語った。
――短期決戦を経験している選手も多い。
「逆に、言い方は悪いけど開き直ってやるっていうね。悔しい気持ちは当然みんな持ってくれてるし、そこをズルズル引きずってもしょうがないわけですから。そこはもう開き直って、短期決戦で、1試合も負けられないという形でやってくれたらいいんじゃないかなと思います」
――相手は西武。気をつけていきたい部分は。
「森と山川ですよね。もうこの2人に打たれて負けている試合がだいぶあるんで。1日も山川にああいう形で打たれてしまったし、やっぱり一番要注意じゃないかなと思います。森のホームランはあまり打たれてないですけどね。結局、森と山川の前にランナーを出さないということが一番大事じゃないかなと。そこにヒットを打たれるのは、もうこれは仕方ないことでね。当然、バッターも打とうと思って打席に入ってるわけですから。そこでフォアボールを出して、前にランナー出して、その2人に回ってくるっていうのが一番嫌な感じがしますよね」
「そこはピッチャーも思い切って勝負しにいって、打たれたら仕方ないぐらいの気持ちで、ゾーンの中で戦ってもらいたいなとは思います。ハッキリ言って、今年1年間の課題というのは、中継ぎ陣の四球というのがね、中継ぎだけじゃなく、先発ピッチャーもそうだけど、投手全体の四球というのがパ・リーグで1番、12球団で1番多い。その辺りも当然注意していかないと、課題だし、秋のキャンプとか春のキャンプで十分に投手コーチにやってもらわないといけないし、その課題が見つかっているんでね」
「ただこの短期決戦ではそんなことも言っていられないんで、思い切ってマウンドに行ったピッチャーはゾーンの中に投げ込んでくれればいいんじゃないかなと。その中で特に山川ですね。ここはもう逃げて逃げてのゾーンは逆にやられてしまうんで、攻めて攻めてのゾーンの中でやったらいいんじゃないかな、と。その中で山川に対してはフォアボールはOKじゃないかなと思います。他の8番、9番にフォアボール出して、上位にチャンスが回ってくるっていうのは、極力なくしていかないと、そういうところで点が入ってるケースが多いんでね。そこは注意していきたいと思います」
――相手の先発は高橋光成。
「高橋光成も、その後の今井も、その後に松本が来るのか知らないけど、とりあえず誰が来ても、もう2勝しなくちゃいけないわけですから。トーナメントのつもりでやっていかないと、もう負けたら終わりぐらいの覚悟でやっていかないと。リーグ戦だったら、また次やり返すってことできますけど、そういうわけにいかないわけですから。もう全員で、投手も今日調子悪いなと思ったらすぐ代えるし、野手もスタメンで出てもタイミングが合ってないなと思ったらすぐ代える。そこは思い切って、使う側も思い切って代えていきたいと思う。やる側はもっと思い切ってやってくれたらいいんじゃないかなと思います」
――短期決戦ではラッキーボーイが出てきますけど期待は。
「ウチはもう柳田が爆発してくれたら得点になるんで。向こうは山川の前にランナー出さないこと。こっちは気をつけますけど、逆に僕らは柳田の前にランナーを出すっていうのがね。まずそういうふうな打線を組んでいきたいんでね。周東も後半ずっと調子落としてますけど、何とか高橋光成は打っているんで、1年間の中で。そこで調子付いてくれて、いったらいいんじゃないかなと思います」
――柳田選手の4番が一番いい形?
「いや、今はもう4番とか考えてないですね。データも当然あるし、現在の調子もあるんで、牧原(大)を3番に入れたり、2番に入れたり、周東の状態次第では柳田の3番もあるし、デスパイネの4番もあるし。普通にいったら周東、三森の1、2番というのが一番ベストだと思うんですけど、状態がありますからね、今現在の。最初はその1、2番で行くと思いますけど、その時は3番に牧原(大)が入るし」
「牧原(大)は全部打ってるんでね。周東の状態が悪いんだったら、もう柳田を3番、4番にデスパイネということも考えます。その後に打つバッターが、中村晃が一番、高橋光成とか松本とか打っているんだよね。だから、キーマンっていうのは、当然、柳田に打ってもらうのがベストですけど、中村晃っていうところがキーマンになってくるんじゃないかなという気はしますね」
――中継ぎはメンバーは絞れてきたんでしょうか?
「そうですね、先発ピッチャーで東浜と石川を登録する時に、今の登録メンバーから2人を落とさなくちゃいけないんで。又吉とレイが今来てるのかな。この2人を入れるにしても、また2人落とさないといけないんで、なかなか難しいと思いますけど、先発ピッチャーは必ず入るんでね。この2人は投げるんで。そこは誰か考えてます。レイも昨日シート打撃で投げたけど、やっぱり球の強さは十分1軍のバッターを抑え込む力はあるんでね。あとはセットポジションだけなんで、レイも入れようかなとは思ってます」
「又吉はね、スピード的にもうちょっと欲しいなと。当然、彼はコントロールがいいピッチャーなんで、8回を任せていたピッチャーですから、やっぱりもう少しスピード欲しいなというところで。まだ第1ステージ、第2ステージ、勝てば日本シリーズまであるんで、そこまで考えると絶対に必要なんでね。もうちょっと時間かかるかなというところで、フェニックスに行ってもらおうかなと思っています。又吉に関してはね。試合間隔も離れてるんで、シートで投げたから、試合で投げていけるっていうわけじゃないので。フェニックスで最初の、第1ステージは又吉抜きで、とは考えています。第2ステージから入れていくっていうのを考えています。いろいろと短期決戦だから、ここにいるメンバープラス、今年1軍でやったメンバーっていうのを頭に入れながら。やっていきたいと思います」
――監督は節目の試合でゲン担ぎは。
「いやあんまりないですね。開幕の時だけですね、赤飯食べるのは。いつも通りですね。嫁さんが勝手に作ってくれるんで。ひょっとしたら作るかも分かりませんけどね」