死力尽くしてつかんだ1勝に「ホンマにしんどいわ」 藤本博史監督の試合後の一問一答全文

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

3回の今宮の逆転適時打はスリーボールから「思い切っていけと」

 ソフトバンクは12日、本拠地・PayPayドームで西武と戦い、7-5で競り勝った。3回に今宮の2点適時打で逆転すると、デスパイネが2ラン、正木がソロと中盤までに5点を奪った。先発の東浜は6回途中3失点で10勝目。終盤は西武の猛反撃をなんとかリリーフ陣がしのいで逃げ切り、カード初戦に勝利。西武とオリックスに1ゲーム差をつけた。

 試合後の藤本博史監督の一問一答は以下の通り。

――3回の今宮選手は3ボールから。
「そうですね。思い切っていけということで、ノースリーから、今年に限ってはノースリーからチャンスの時は待てのサインは出さないんでね。あそこ今宮がしっかりと打ってくれたと思います」

――デスパイネの一発、4回には正木が一発。
「パ・リーグのね、よその球団は右は打ってないんですけどね、うちのチームは右が打ってるんでね。正木の場合は特に左に強いというところでね、今日使わせてもらったんですけど、しっかりと結果を出してくれました」

――7回の川瀬のタイムリーも大きかった。
「なかなか打席のチャンスが少ない中で、本当しっかりあそこで打ってくれたと思います」

――東浜投手は粘りのピッチングで10勝目。どすこいは避けたかった。
「そうですね、ちょっと今、山川が状態悪いっていうことを聞いてたんですけど、そこで山川だけには一発を打たれないというのはね、今日の試合前の話だったんですけど、これで勢いに乗られたら困るんでね。でも、打たれるのはしょうがないんで、明日また締めていきたいと思います」

――チーム一丸で直接対決の3連戦初戦をモノにした。
「そうですね、打てる打てないはもう本当相手がいることですから、柳田はキャプテンとしてね、しっかりとチームを引っ張ってくれたと思うんで。これから残り試合、もっともっと厳しくなってくると思いますけど、キャプテンに引っ張ってもらって、何とか勝っていきたいと思います」

――今日の白星は大きい。
「大きいですね」

(ペン記者囲み)
――勝つのは大変ですね。
「大変やね。ほんましんどいわ。藤井かモイネロか、どっちか4点差で休ませたかったけどね。8回に泉いったんやけどね、ちょっと先頭バッターのフォアボールがね。打たれるのはしょうがないけど、4点差で先頭バッターへのフォアボール、あれはやっぱり一番やってはいけないことだと思うし。その後、藤井は休ませたかったんだけど、しっかり投げてくれた。素晴らしいピッチングですね」

――モイネロは4点差でも最後は。
「藤井を休ませたかったんですよ。モイネロは今状態いいんですよ。本人も3連投できるということなんでね。藤井は昨日もだいぶ球数放ってるから、今日はできるだけ休ませたかったんだけど、使わなくちゃいけない、それだけ西武打線が粘り強いということですよね」

――東浜投手ももう1回、7回ぐらいまでいってくれれば。
「一応、120球まで考えとったんですけどね。山川のホームランでちょっとペースを乱したかなっていうところですね」

――6回の守備ですけども、正木が猛チャージをかけてバントに失敗。バスターに切り替えてゲッツーになった。
「守備のセカンドとショートのサインは出してないんで、ファーストだけ前に行かせるかということをやっているんで、あれはもうサインじゃなく、もう本多コーチが思い切っていけということでね。1回目行ったけど、2回目はちょっと遅れてね。打ってくる可能性あるし、プッシュバンドもあるんでね。そういうのはちゃんと本多コーチがしっかりと、正木にアドバイスを送ってくれていたので」

――ああいう細かいところの正木選手の守備の評価は。
「ファーストはね、プロでそんなにやったのかな。1回ぐらいやったのかな。元々、大学ではファーストの練習はずっとやっているんでね。ファーストもできるということで、外野よりは下手ですけどね。ファーストができるということで、今日はセンターの牧原(大)をセカンドにして、三森をファースト、センターを正木にするのか、西武打線は外野フライ多いだろうから守備範囲的にグラシアル、正木、柳田だったら狭くなるんで、そこは外野守備の村松コーチと話をして、正木をファーストにして、牧原(大)をセンターにした方が外野は締まるんじゃないかっていうところですね」

――今年はノースリーでも「待て」は出さない。
「1回も出してないんじゃないかな。拓也でも出してないもんね。勝手にみんな打たないだけ。打ったからって文句言うわけでもないしね。どんどんどんどん積極的に行ってほしいところだからね。今日は今宮はチャンスでノースリーで、今までだったら、あんまり打たないバッターが、今日はもう思い切っていってくれたんで」

――チャンスだからこそがっつくんだ、と。
「当然そうですよね、チャンスだからがっつく、ノースリーだからストライク取って来るであろう、だからがっつく、ね。より一層ストライクゾーンに近いとこに来るわけですからね。そういうところが一番チャンスボールだと思うし、これからも他の選手もどんどんいってくれたらいいと思います。それでアウトになっても、こちらの責任なんで」

――カード頭を取れた。
「大きいですね。明日のピッチャーはもう奥村と何人か行こうと思っているんで。長いイニングは考えてないんで、今日の勝ちはすごく大きいと思います」

(鷹フル編集部)