リチャードに23打席ぶり安打「6月の打率知ってますか?」
ソフトバンクの2軍は28日、タマスタ筑後で行われたウエスタン・リーグ阪神戦に5-4で勝利した。4回に3点を先制されるも、その裏、中谷将大外野手の適時打などですぐさま同点に。6回にはリチャード内野手が23打席ぶりの安打となる適時打を放ち、これが決勝打となった。また、高橋純平投手、笠谷俊介投手、森唯斗投手ら1軍で実績のある投手が好投。2軍で守護神を務める尾形崇斗投手はリーグトップタイの8セーブ目を挙げた。
試合後の小久保裕紀2軍監督の一問一答は以下の通り。
――リチャード選手は23打席ぶりのヒットが勝ち越し打。
「会長がわざわざそのために観に来てくれて、1本くらいじゃ恩返し出来ないですけど。久しぶりのヒットだから喜んではいましたけどね」
――会長は練習から試合終了後まで。
「会長は今までいらっしゃいました。リチャードにちょっと話もしてもらって。だから今日は結果というよりも、ちょっと小さくなり過ぎているので、しっかりテイクバックとって、ボールとの距離を取るようにということだけを練習からさせていた。変化球の空振りが多かったですけど、それは真っ直ぐを打つために距離を取ってやっていたので。1本打てたんですけど、まだまだです。まだまだというか、6月の打率知ってますか? 8分9厘ですからね。プロ野球選手じゃないですから。1本くらいじゃね」
――支配下登録期限も近付く中、育成の石塚選手や黒瀬選手もアピール。
「黒瀬はめちゃくちゃ内容いいですね。めちゃくちゃいいです。選手がゴソッといなくなったとはいえ、誰を4番にしようかなと思った時、アイツくらいしかおらんと思った。そういう点では、非常に、置かれた立場も分かってるでしょうし、いい結果を出してくれています」
――黒瀬選手の好調の要因は。
「技術的にはそんなに感じないんですけど、(打撃投手で)投げていたら、(前は)アウトコース寄りのボールはホームランか三振かみたいなところが、(今は)センター中心にアウトコース寄りのボールを打てるようになってきた。この間の大分での試合でバックスクリーンにホームランを打ったんですけど、引っ張りだけじゃなくてそっちにも意識がある。脆さが無くなったかなと思います。あとは経験というか、打席での配球の読みとか。今日も最後センター前にフォークボールを待ちながら、コンパクトに打ったので。あの辺の対応も良くなったと思います」
先日苦言を呈した笹川にも高評価「着実に成長してます」
――今日は投手陣もよかった。
「1軍のピッチャーですからね、ほぼ。最初の2人は別にして、笠谷以降はいつ1軍に呼ばれてもおかしくないピッチャーなので。でも、今日は(笹川)吉康のプレーが大きかった。あそこでチームが同点にされるかどうかで全然違ってくるところを、あの犠飛を刺したっていうのは大きかったと思います」
――笹川選手は先日ボーンヘッドもあり、厳しい言葉もあった。
「バッティングは今月3割超えてますし、今日は5番ですからね」
――逆方向への意識が強い。
「練習はそれに取り組ませてますけど、2ストライクまではバンバン振らせてます。振ってますけど、ヒットも出ているんで。由宇での逆方向へのホームランっていうのは、彼のキャリアの中でも自信になったんじゃないですか。人生で初めて反対方向にホームランを打ったらしいんで。引っ張ったことしか無かった。練習でずっと取り組んできたことが試合で表現出来たっていうのは自信に繋がったんじゃないかなと思います。着実に成長してますね」
――森投手は明日から1軍?
「おそらくそうなんじゃないですか? 今から最終確認しますけど」
――1軍の明日の試合が中止に。
「細かいところは分からないですけど、PCRの件とか、チームで色々とすることがある。分からないですけど、これから上と連絡を取ります」
――ファームにいる選手達にはどんな話を。
「今日は話してないですよ。あとはコロナにかからないように注意しましょうということ。かかってなければチャンスがあるんで」
(上杉あずさ / Azusa Uesugi)