延長10回1死二、三塁で明石、松田が相次いで凡退
■日本ハム 3ー2 ソフトバンク(26日・PayPayドーム)
ソフトバンクは26日、本拠地PayPayドームで日本ハムと対戦し、延長10回の末に2-3で逆転負けを喫した。1点リードの8回に又吉が同点ソロを被弾。延長10回には嘉弥真の悪送球で勝ち越し点を献上した。その裏、1死二、三塁のチャンスを作ったものの、後続が倒れて競り負けて、連勝は2で止まった。
逃げ切りを図ったものの、まさかの逆転負けとなった。1点リードの8回、セットアッパーの又吉がルーキーの上川畑に同点ソロを浴びた。そのまま延長戦にもつれ込むと、津森が四球を出し、嘉弥真が三塁線へのゴロを一塁へ悪送球。外野にボールが転がる間に勝ち越された。
それでも、その裏、先頭の牧原大が中前安打で出塁。1死から柳町が右前安打で続き、代走の谷川原が二塁への盗塁を決めた。1死二、三塁と一打逆転サヨナラのチャンス。だが、途中出場の明石が空振り三振に倒れ、代打の松田も代わった堀の初球を打ち上げて三飛。反撃もここまでだった。
試合後、藤本博史監督は最終回のチャンスに対し「何とかしてもらいたかったですけどね」と口にし「同点あるいは逆転という一番いいシチュエーションだったと思うんで、何とかしたかったですね」と嘆いた。ドーム内は反撃ムードに満ち溢れていた。だからこそ、経験豊かなベテラン2人になんとかしてもらいたかった。
「1番いい場面で取れなかったというのはちょっと残念ですね」
1死二、三塁で打席に立った明石は2ボールから3球連続でワンバウンドになるフォークに対してバットが空を斬った。当然、何かしらの狙いがあったはず。それでも、バットに当ててゴロになれば、転がりどころが良ければ同点にもなり得た。その状況で、捕手のかなり手前でバウンドするボールに空振りしたのは、もったいないなかった。
続く松田は代わったばかりの堀が投じた初球のスライダーにタイミングを外された。千載一遇のチャンスで、投手は代わったばかり。初球を狙いにいくのは定石だが、それならば思い切ったスイングが見たかった。中途半端な、合わせるようなスイングで凡退したのは残念だった。
「最後の最後、1番いい場面で取れなかったというのはちょっと残念ですね」と肩を落としていた藤本監督。前日の勝利は若い海野と大関の必死さが光っただけに、負け方の後味の悪さが残った。試合後には和田やグラシアルの新型コロナ陽性疑いが明らかに。首位には立っているものの、ソフトバンクにとっては暗雲垂れ込める1日になった。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)