上沢と対峙した3打席全てで出塁し得点に絡んだ三森
■ソフトバンク 5ー1 日本ハム(24日・PayPayドーム)
ソフトバンクは24日、本拠地・PayPayドームでの日本ハム戦に5-1で勝利し、首位を奪い返した。初回に柳田悠岐外野手の2ランで先制し、その後加点して逃げ切った。この試合で、日本ハムの先発マウンドに上がった上沢直之投手を攻略する糸口となったのは、1番で先発した三森大貴内野手のバットだった。
この日「1番・一塁」でスタメン出場した三森が初回から上沢を苦しめた。ファウル、見逃しと2球で追い込まれながら、そこからボールに懸命に食らいついた。ファウルで4球粘り、10球目で四球を選んで出塁。周東の犠打で二塁へ進むと、柳田の2ランで先制点のホームを踏んだ。
2回2死一、二塁で巡ってきた第2打席では、6球目をライト前に運んで3点目に繋がるタイムリー。その後、盗塁も決めてチャンスを広げた。4回2死走者なしでの第3打席では、1ボール1ストライクから4球連続ファウルで粘り、8球目を三遊間への内野安打。すかさず決めた2つ目の盗塁が周東のタイムリーに繋がった。
上沢と対戦したこの3打席で、三森は計24球を投げさせる見事な粘りを見せた。この日、上沢は6回途中108球で降板したが、その約4分の1を三森1人に費やすことに。しかも、3打席とも出塁を許し、全て得点に絡んでいるのだから、上沢にとっては“この日最大の天敵”だったに違いない。空振り三振に倒れた第4打席でも河野に対して11球。4打席で35球を投げさせた。
「今日は早くカウントを作られてしまったので、その中で何とか食らいついてはいけたのかなと思います」と淡々と振り返った三森。藤本博史監督は「調子が悪い時はバットにも当たらなかった。いまは間(ま)が取れているからあれだけファウルにできると思う」と、この日の粘りに復調の気配を感じ取っていた。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)