柳田復調の要因は? 甲斐のリードに変化? 鷹・藤本監督の試合前の一問一答全文

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

「相手も『あれ? ちょっと変わってきたな』と感じているはず」

■ソフトバンク ー 楽天(19日・PayPayドーム)

 ソフトバンクは19日、本拠地PayPayドームで楽天と対戦する。リーグ戦再開から2連勝を飾り、首位を奪還。藤本博史監督は、3連勝を狙う3戦目は牧原大成内野手をスタメンから外すことを明らかにした。

 試合前の藤本監督の一問一答は以下の通り。

――カード勝ち越しを決めた。
「2つ勝ったら3連勝だね」

――先発の和田投手はいい投球を続けている。
「ずっとゲームを作ってくれているから、あとは体力だけやね。球数のところは大体100球くらいで考えているけど、いつも足をつったり、張りが出たりとかね。体力的なところはしょうがないから。投げるたびにしっかりゲーム作って、いい形でバトンをタッチしてくれているんで、今日はできたら1イニングでも長く投げてもらいたいなっていうのはあります」

――間隔も中6日で。
「年齢的に体力的なところは仕方ないところがあるんで、やっぱりずっと中6日でいくわけにはいかない。間を空けて、2回、3回、中6日で行ったら、10日か2週間空ける。そういう調整は1年間考えてピッチングコーチが考えてやってくれています。今日投げたら、1回空けるんか、投げるのか、ちょっと確かめてないけど」

「一応、来週から5試合になっていくんで、先発ピッチャーには少し楽なローテーションになるのんじゃないかな。一応、杉山を入れて7人いるんでね、千賀、東浜、石川、大関も当然これだけのピッチングしてくれたら、大体、平均5試合投げられる。レイと和田と杉山で少し間を空けられる。ピッチャーの状態もあるし、考えながら、状態を上げていきたい」

――昨日の大関投手は左バッターのインコースも突いた。
「甲斐がヤクルトに3連敗した3戦目で、2試合やられていた村上に対して、逃げて逃げて打たれるんじゃなくて、打たれてもいいからインコースを多めに投げてみろって言ったら、インコース攻めにして抑えた。そういうものが甲斐のリード面に入ってきてるんじゃないかな、と」

「当然データというのはどこも持ってるわけですから、甲斐がキャッチャーだったら外が多いよというのが(あるはず)。ここ2試合見たら、インコースをどんどん使ってるから、当然、相手も『あれ? ちょっと変わってきたな』と感じているはず。そう感じてくれたら甲斐のリードがプラス材料になっているんじゃないかなと思う。甲斐の引き出しも増えたってことですよね。負けて反省はあるけど、逆に負けた中でプラス材料もあったということですね」

「トップの位置からボールに当たるまでをスムーズにというか、丁寧にというか」

――それは今日にも繋がっていく。
「前回、村上をインコース攻めにしたのは和田ですからね。特に和田は左バッターのインコースからボールにするのが上手い、あの辺のコントロールは1番いいピッチャー。逆に外に行く球が甘く入ったり、そういうピッチャーなんでね。そこは逆に今日もやりやすいんじゃないか、リードしやすいんじゃないかなと思う」

――柳田選手は再開して当たりが出始めた。
「昨日のホームランなんか1番いいときのホームランなんで、復調に近いんじゃないかなと。ただ、やっぱり攻め方は1番厳しい攻め方をされている。打てる球はあまりない。それでも打っていくのが主力、真ん中打つバッターなんで。だいぶ良くなってきたと思います。あとはもう本当にあと少しのタイミングですね」

――要因は何が。
「会長とかから色々アドバイスもらって、その中で自分である程度入っていっているというところなんで。今は特にトップの位置からボールに当たるまでをスムーズにというか、丁寧にというか、そんな感覚で練習は取り組んでいますよね。逆方向に、逆方向にって練習をやってますけど、試合になったらしっかりバットを振れているし、いいと思います」

――打線全体としてどうですか。
「どうなんかな。初戦は良かったけど、昨日は6本しか打ってないからね。6本の中でホームランでの得点ですからね。線になるから打線なので、繋がりってことを考えたら、こっちも試行錯誤しながら。今日なんかも今宮を2番に入れようか、グラシアルのあとに入れようか」

「本来、今の状態なら2番がいいんだけど、グラシアルの後の得点圏というのも考えたら、今宮の方がいいかな、とか。牧原(大)がちょっと疲れ気味なんで、今日は1日休ませて、ジョーカー的な存在で。代打には柳町もいるし、チャンスでは牧原とかね。チャンスメークでは柳町と使える」

現役時代は「当てられたら乱闘しようと思っていたから」

――早川投手の印象は。
「そんなに嫌がってる選手はいないですよね。昨日の辛島よりちょっと球が速いっていう感じで。真っ直ぐ、カーブ、チェンジアップがいい投手なんで。前回やった時も完全に抑えられたイメージはないですよね。ただピッチャーは調子がいい、調子が悪いって当然あるし、2勝してるからって舐めてかからないように。いいピッチャーはいいピッチャーなんで。先に点を取って、今日の試合を有利に進めていくことを考えてやってもらったらいいかな」

――打率は右も左も変わらない。
「変わらないですね。2割2分と3分なんで。うちは4割と3割ですね。左が4割、右が3割。当時は三森も状態よかったからね。三森は今日は1番で使ってますけど、早川から打ってますからね。昨日のヒット、今日の早川というところで復調してくれればね」

「本当に1番・三森で固定したいのは、山々なんでね。前半これだけ引っ張ってくれたのも三森だし。それが悪いか、良かったのか、2軍の試合で状態を上げるためにいったらデッドボール当たって、結局4日間のうち3日間休んで。今日の試合をキッカケに何とか復調してもらいたいと思います」

――三森選手は打ちたい打ちたいというのが出ていると。
「だいぶ間が取れてきてますよ。昨日なんかも間が取れているから、あのファウルができる。打ちたい、打ちたいじゃ、飛びついているからね。空中打法で」

――出始めたら勢いに乗る。
「バッターってそんなもんですからね。期待しましょう」

――インコースを攻めるのは昔は多かった。
「ピッチャーが優しくなっているんじゃないですか。デッドボール当てちゃいけないとか。いいバッターはデッドボールが多いはずですからね。最近はデッドボールは少ないですから。当てろとは言わないですよ。そこを狙って、甘く入るのか、そこを狙って際どい球がいくのかですから。その際どい球いったら、バッターは踏み込んでいったろうと思っても、体はそこに行けないというのがあるから。そういうのがちょっと今はみんな優しくなってるんじゃないかなと」

「(現役時代は)当てられたら乱闘しようと思っていたから。それぐらいの気持ちでやらないと、野球は相手と喧嘩してるわけですから。あまり仲良くなりすぎるってのもよくないと思うし。当時はバナザードっていう乱闘大好きな外国人がおったから、バナザードが打席に立ったらみんなベンチで腰が浮いていたから。止めに行くためですよ!」

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)