1軍初昇格の新星・渡邉陸をどう使う? 鷹・藤本監督が試合前に語った一問一答

宿舎で偶然、アレックス・ラミレス氏と会話したという藤本監督

「今日たまたまホテルの1階でラミレスと会って、ガルビスはラミレスと電話で話し合ったりね、日本に来る時にラミレスのコメントも見たけど、ガルビスは日本では絶対やるよっていうようなコメントもしてたんですよね。そういう意味では、やっぱりラミレスもすごいガルビスの評価が高いみたいなんでね。『彼はやるよ』て。今の状態では、1軍で我慢しながら使っていくのはしんどいっていうと『それはそうだろう』という話はさせてもらったけどね。慣れたら彼は必ず日本でいいプレーするからっていう話は、今日させてもらった。2軍でも試合に出て頑張ってるし、ヒットもちょこちょこ出だしたから、あともうちょっと頑張ってくれたら」

――たまたま会った?
「『監督』って呼ばれてね。いや、初めて喋ったよ」

――渡邉陸選手が上がってきた。
「バッティングの状態いいからね。僕も2軍の映像を見てるけど、いいところでこの間も、8回で逆転ホームランとかね。高めの球にはツボを持ってる子ですから、何とかね、使っていってあげたい。まず、この3日間は、とりあえずはブルペンで1軍のピッチャーの球を受けてくれと。やっぱり違いますからね。甲斐がなんぼ打てなくても、スタメンで被れるのは、やっぱりアイツのディフェンスは日本一ですから。千賀のフォークボールなんか、あんなに止められるヤツいないですよ。上からかぶせてるっていう、普通の人が見たら下からじゃないかというけど、間に合わないから上からかぶせるわけ。それでいこうとすると、全部下を抜けてしまいます。それぐらいやっぱり1軍のピッチャーの球をディフェンスするっていうのは難しいことであって。まずはこの3日間はとりあえず打つ方で試合は考えて、とりあえずブルペンで1軍の藤井とか150キロ投げる投手のフォークとかね、そういうのをまずブルペンで受けさせてくれっていうのは言っています」

――左の代打として。
「ピッチャーの代打で、接戦だったらもう5回ぐらい、例えばビハインドだったら、5回にはもうチャンスだったらいかなくちゃいけないけど。そこは牧原大とかデスパイネもいるけど、イニングの頭とか、ピッチャーから始まるんだったら、チャンスメイクで代打も当然考えているし」

――左ピッチャーもあまり関係ない?
「左右苦にしないんですよ。ちょっとね、あっさり終わるところがあるんですよ、特にチャンスでね。あ、この球打てないって。若い子最近多いでしょ? 何とかファウルしようという意識がね。そういうのを2軍で見てて、バッティングは良くなってるけども、ちょっとあっさりいくところもあるんでね。その辺は当然1軍来たら、もう食らいついていかなきゃいけない。その辺を見てみたいな、と。将来ね、甲斐と海野と3人で競争する、甲斐がいま30歳で、海野が25、6歳で、渡邉が22歳。ちょうど年齢的にさ、海野が近づいて、渡邉が近づいてってなってくるんじゃないかな。今すぐ世代交代って、そんな簡単に甲斐は抜けないですよ。あのディフェンス、あの肩とかね。バッティングもこの状態で終わるわけじゃないし。ちょっと良くなったでしょう、この間のロッテ戦。ちょっと変えたんですよ。全部インステップするからね、自分のバットコントロールをしにくくなってるんですよ。ちょっと室内でね。右打ちのときどうするんやって、うちの選手、甲斐だけじゃなくて結構、インステップする人が多いんですよ。懐を広くしないと。僕は右打ちが好きだったから。インハイをおっつけるというじゃないですか。インハイをおっつけるのがうまいヤツは右打ちがうまいヤツなんですよ。落合さんなんかがそう。懐を広くして、どこでもいらっしゃいって感じでしょ。練習を見てもライト前からセンター前、レフト前へ普通に打つ。そういうバットコントロールはやっぱりオープンに入ってこないと。アイツは構えたときにオープンに入ってるからさ、全部インに入ってくるんですよ。普通に構えて、オープンに入っていったら、懐広くなるんやから、バットコントロールはしやすくなる」

「それリード面も変わってくんじゃないかなと思って。このバッター右狙ってるなって『甲斐、お前どこ投げるんや』って聞いたら『インコースです』って。『なんで』って聞いたら『窮屈でしょ』と。インステップしてるやつは窮屈だけど、オープンになるやつはおっつけやすいよなって。それで本人も分かってくるんじゃないかな。本人も右打ち意識するとインステップするから、自分が窮屈だからそういう場面でインコースを要求する。それで半速球を中村奨吾に打たれたんですよね。本当に1番打ちにくいのは、アウトコース低めの真っ直ぐですよ。手が出ない。中村奨吾の2打席目はフォークだったと思うけど、やっぱりインステップしてフォークって手が出ないんです」

――注意すべきは佐野選手、牧選手、ソト選手あたり。
「実際に牧、佐野っていうところがよく打ってるんでね、バッテリーとしてはその辺り警戒しながら。全員が調子いいチームだと、ピッチャーも手も足も出ないよね。西武だった山川とかさ、そういう調子のいいバッターをしっかり抑えるってことでゲームを作れるんじゃないかなと思って、そこはバッテリーにもピッチングコーチにもお願いします」

(鷹フル編集部)