鷹・佐藤宏樹が11日の2軍戦で公式戦初登板へ 元ドラフト上位候補の逸材

ソフトバンク・佐藤宏樹【写真:上杉あずさ】
ソフトバンク・佐藤宏樹【写真:上杉あずさ】

慶大4年時にトミー・ジョン手術を受け、育成指名に

 ソフトバンクの佐藤宏樹投手が11日のウエスタン・リーグの広島戦で公式戦初登板初先発する。トミー・ジョン手術からの復帰を目指している佐藤宏は3月5日の3軍練習試合・九州共立大戦でプロ入り後初の実戦登板を果たした。ここまでは3軍戦で10試合21イニングを投げ、無失点投球を続けて、イニング数を超える28三振を奪っている。

 2020年の育成ドラフト1巡目で慶大から入団した佐藤宏。最速151キロのスピンの効いたストレートとキレのあるスライダーが武器の実力派左腕だ。大学4年時にはドラフト上位候補と評される逸材だったものの、ドラフト2週間前にトミー・ジョン手術を受けた。復帰まで1年ほどを要するため、支配下での指名はなし。ただ、ポテンシャルを高く評価していたソフトバンクは育成1巡目での指名に踏み切った。

 入団1年目は黙々とリハビリに励み、今春キャンプは筑後のC組で過ごした。宮崎キャンプ合流を目指して、意欲的にブルペン入りを重ねて力強い直球を投げ込んでいた。当初の予定よりも慎重に段階を踏んでいくことになり、はやる気持ちを抑え、筑後でトレーニングを続けた。

 初の対外試合登板は、力みがあったものの、1イニングを無失点。最速は148キロをマークし「次の試合は前の試合より良く、1試合1試合(目標を)掲げていければいいなと思います」と話していた。いよいよ明日、佐藤宏は公式戦デビューを迎えることになる。

 また、佐藤宏と共に、この日からドラフト2位ルーキーの木村大成投手と育成ルーキーの三浦瑞樹投手が初めて2軍に合流した。高村祐2軍投手コーチは3投手について「状態がいい」と話しており、まずは2軍で経験を積ませ、今後に繋げて欲しい考えでいる。

(上杉あずさ / Azusa Uesugi)