最多勝の可能性を残して有原が5日に先発へ
ソフトバンクは4日、みずほPayPayドームで投手練習を行った。有原航平投手、リバン・モイネロ投手、上沢直之投手、大津亮介投手、大関友久投手、東浜巨投手、藤井皓哉投手が参加した。レギュラーシーズンは残り1試合で、15日からはクライマックス・シリーズのファイナルステージを戦う。練習後、倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)が取材に応じた。一問一答は以下の通り。
――5日のロッテ戦に先発する有原投手は、タイトル獲得の可能性によってイニング数などが変わる?
「まあ、それも考えてはいますけど、固定はしていないですね。(最多勝を)狙いに行く時と、そうでない状況になった時はちょっと変わるかなと思います」
――第2先発のような形で、誰かが控える可能性も?
「長いイニングを投げる人はあんまりいないかなって感じです」
――主に先発陣で、CSまでのプランはどのように考えている?
「個々に話をしていく感じです。どういう調整方法が自分にとってベストなのか。頭ごなしに『こうしなさい』っていうのはないです」
――「みやざきフェニックス・リーグ」に行きたい選手もいる?
「もちろんいます」
――倉野コーチも行く予定?
「僕は行かないです」
投手からタイトルホルダーが続々と…「頼もしい」
――投手陣からタイトルホルダーが多く生まれそう。
「いや、もうすごいです。ほぼ全部じゃないですか? 有原も可能性があるし、杉山(一樹)も可能性がある。本当にすごいなと思います」
――投手陣に対して自信を抱いていたが、終わってみても、よく頑張ってくれたようなシーズン?
「もちろん。タイトルを獲る、獲らないに関係なく、ここまでチームの優勝に貢献してくれたのは間違いないし。それはタイトルを獲れなかった人も同じですよ。本当に胸を張ってリーグ優勝に貢献したって言えると思う。ピッチャー陣を預かっているコーチとしては嬉しいし、本当に冥利に尽きるというか。僕はもうマウンドに送ったら祈るしかできないので。そういった意味でもシーズンを通して、頼もしく見えていましたね」
――リーグ優勝が決まってからは、タイトルや規定投球回の可能性を踏まえながら起用を決めた?
「それもプロ野球選手としては大事なこと。僕らもできる限りのサポートはしてあげたいと思っています。ただ、個人タイトルだけではなくて、ポストシーズンがあるし、勝ち進んだら日本シリーズまである。そこも見据えたことも同時に考えなくてはいけないんで。そこの兼ね合いは、なかなか難しい部分でもありますね。チームとして重要なのは、最終的に日本一になることだと思うので。それは選手もわかっていますし、同じ方向を向いていると思います。心配はしていないです」
――3日のオリックス戦では、東浜投手が2番手で登板。先発陣のバックアップになる?
「監督もコメントしていたように、バックアップとして。いつでも、何かあった時に、すぐ入れる準備をしてもらうとは思います」
――第2先発といったところに、今2軍にいる投手が入ってくる可能性も?
「それはわからないですね。今回こうやって出場機会が与えられなかった、今いるファームの選手の中でも、当然フェニックスリーグとかですごく状態がいいと(なるかもしれない)。そこは比較しているんで。競争というか、当然こっちの方がいいってなれば、その枠には入ってくると思います。ここ(1軍)にいるメンバーだけではないです」
1軍復帰したオスナにも「いいものは見えた」
――1軍に帯同している先発投手で、フェニックス・リーグで投げる投手も?
「います」
――倉野コーチの中ではもうCSのローテーションは決まっている?
「日本シリーズまで、何試合で勝ち抜けるかっていうところももちろんあるし。いろんなプランはあります」
――CSでいえば2位か3位、どちらのチームが勝ち上がってくるかも影響する?
「それまで考えてやっていると、もう(ファーストステージを突破するチームが決まるのはファイナルステージが開幕する)前々日なので、調整はできない。そこは度外視しないといけないかなと思います」
――当然、いいピッチャーから使っていく?
「それを言ったら序列がはっきりしちゃうじゃないですか。選考理由は言いません」
――3日に1軍復帰したロベルト・オスナ投手の状態は?
「良かったと思いますよ」
――宮崎にも行ってもらう?
「とりあえず明日、千葉にはいきます」
――ファームでもオスナ投手は結果を残して合流した。やってきたことが出せていた?
「いいものは見えましたね。球の走りも良かったし。まだもう1個(状態は)上がると思います」
――出力を取り戻した印象。
「そうですね。ボールのバランスもだいぶ戻ってきたと思いますし。100%ではないかもしれないですけど、自分の中では。でもそれはもちろん、ファームで見たら断トツですよ。当たり前ですけど。ここまでいい調整はできているかなと思います」
――小久保監督もオスナ投手には藤井皓哉投手、松本裕樹投手、杉山投手の“前”を埋めてほしいと言っていた。
「はい。同じ(考え)です」
――木村光投手の投球をどう見ている?
「光は後半、大きなアピールをした1人だと思いますね。レベルが上がった。春先も1軍にいた時はあったんですけど、その時に良かったものと、課題として残ったものを明確にした。ファームでその後もしっかりやってもらって、課題を克服してくれたなと。それが今の成績につながっているんだろうなと思います」
(竹村岳 / Gaku Takemura)