痛恨4連敗、小久保監督「言いたいことある」 絶賛した中継ぎ陣…松本晴の“今後”は?

小久保裕紀監督【写真:小池義弘】
小久保裕紀監督【写真:小池義弘】

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選手の本音や核心に迫る「鷹フル」

ビハインドの展開から伊藤&尾形&木村光が登板

 ソフトバンクは23日、オリックス戦(みずほPayPayドーム)に0-1で敗戦した。先発した松本晴投手が4回1失点で6敗目を喫した。打線は6安打を放ったが、2試合連続の完封負け。4連敗となったが、日本ハムが敗れたため、優勝へのマジックナンバーは「5」となった。試合後、小久保裕紀監督と倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)が取材に応じた。一問一答は以下の通り。

●小久保裕紀監督

――なかなか点が取れない。
「ビハインドで投げたピッチャーたちすごかったね。(伊藤)優輔も久々の1軍の登板で、尾形(崇斗)も(木村)光も、中継ぎデーでしっかり抑えてくれたけど、いかんせん点が入らなかったね」

「言いたいことはあるけど、4連戦が終わって仙台なんで、場所も変われば空気も変わるということで」

●倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)

――松本晴投手の投球については。
「期待通りのピッチングをしてくれました。腕が振り切れていたと思うので、あの姿にはすごく頼もしいという感情を抱きました」

――前回、前々回の先発時とは違う姿だった。
「中継ぎから先発に上がった時も、ああいうスタイルだったんで、そういう姿を見せてくれたのは、大きかったですね。期待していたイニングもいってくれたので、最小失点で切り抜けてくれました」

“変貌”を遂げたのは「本人とコーチ陣の努力」

――勝ちパターンを投入しなかったのは、連戦を考えて。
「どこかの試合でこういうふうにしないといけないのはわかっていましたし。それがきょうだったというところ。その中でも中継ぎの3人で5イニングを1点に抑えた。本当に期待通り、期待以上です。いい結果になったと思います」

――ビハインドという展開だったが、伝わってくるものがあるような投球だった。
「きょうのピッチングをしてくれたら、すごく頼もしいし。どんな場面でも(託せる)という評価にはなりますよね。そんな簡単ではないことはわかっていますけど、これを続けていけばどんどん信頼が高まっていくと思うし。きょうは、本当に収穫だったというか、今後の試合に向けて、いい投球だったなと思います」

――伊藤投手は久々の登板。難しい場面だったと思うが、結果を出したのは首脳陣のマネジメント。
「若田部(健一)コーチがしっかりと、ブルペンを切り盛りしてくれている。あとは本人たちの意識の高さが、こういう結果につながったんじゃないかなと思いますね。登板が空いてくると、メンタル的にも揺れてくるんですよ。その中でも、こうやってパフォーマンスを最大限出せたのは本人たちの努力、取り組みの良さ。そういうところじゃないですかね」

――伊藤投手の投げる球は、前回の1軍時とは明らかに違っていた。
「2軍でやってきたことがそのまま出せたと思いますね。映像とか、コーチの報告とかも、たくさん情報としてあるんですけど、良い状態をそのまま発揮してくれた。ファームでしっかりやってきた本人と、コーチ陣の努力。そういうのが実った投球だったんじゃないかなと思います。明らかにレベルアップしていたと思うんで。前回、1軍にいた時よりもすごく良かったですね」

――やるべきことを明確にして、迷わずマウンドに上がっていた。
「シンプルに、あまり余計なことを考えずに。目の前のバッターに対して、100%集中して勝負ができているという姿でした」

1点差でオリックスに4連敗…重圧を感じてもいい理由

――1点差の敗戦が続いた。投手陣にも重圧を感じすぎないでほしい。
「ガチガチになってもいいです。プレッシャーって勝手に感じるものだと思うんですよ。コントロールできない。プレッシャーは感じてもいいし、むしろそれを否定しないで、感じた上でどうすべきかをしっかり整理してマウンドに上がることが大事だと思っているので。ピッチャー陣にはそういう話をしています」

――タフさをテーマに掲げてきたが、それが発揮できた試合だった。
「それが一番大事だと思って、キャンプ前に掲げたテーマでもあります。ここまでよくやってくれているなと思います。今の時期、ピッチャー陣には言っています。プロ野球選手なので個人成績も大事なんですけど、それ以上にチームが勝つことの方が大事。自分が活躍する、しないは関係なく、チームが勝てるように。みんな気持ち一つにしてやっていこうよっていう話はピッチャー陣にはしているので」

――松本晴投手は再びブルペンで出番を待つ?
「そうですね」

(竹村岳 / Gaku Takemura)