「考え方を変えなさい」 渡邉陸の配球を高評価…川村友斗が欠場、指揮官が語った理由

首位攻防戦に勝ち越し、ハイタッチするナイン【写真:竹村岳】
首位攻防戦に勝ち越し、ハイタッチするナイン【写真:竹村岳】

柳田悠岐が見せた走塁についても言及

 ソフトバンクの2軍は11日、ウエスタン・中日戦(ナゴヤ)に6-2で勝利した。先発のアレクサンダー・アルメンタ投手が6回2失点と好投し、その後は大野稼頭央投手、伊藤優輔投手、川口冬弥投手が無失点リレーをみせた。打線は初回に敵失で先制すると、廣瀬隆太内野手の適時打で追加点。その後もジーター・ダウンズ内野手の2点二塁打、井上朋也内野手のソロ本塁打と効果的に得点を重ねた。試合後、松山秀明2軍監督が取材に応じた。2試合連続で川村友斗外野手が欠場した理由とは?

――結果的に首位攻防戦を勝ち越した。
「1戦目に負けた時に、選手には伝えてある。首位決戦だから、こうしましょうっていうのじゃなくて。順位がどうのこうのよりも、まずはやっぱり自分たちができることを一番に考えましょう、と。大事な試合だから、じゃあどうするのと言われたって、そこに対応できる選手たちもそんなにいないので。だからもう逆に、自分のやるべき仕事をしっかりやれとミーティングで伝えました。だから首位攻防戦という感覚で試合をしていないですけどね」

――初戦の試合後に話をした?
「2戦目からそういうふうに『考え方を変えなさい』と。1戦目は正直、首位争いをするチームの野球ではなかったので。そういうところを見るんじゃなくて、もっと足元を見て。自分たちのやるべきことをやってほしい、やりなさいと。そういう指示のもと2戦目が始まったんです。やるべきことをしっかりやるだけだと思って、この2試合は臨みました」

――廣瀬選手が3安打。二盗も決めるなど、積極的な姿が目立った。
「昨日も(村松有人)バッティングコーチの方から、『気持ち的な部分をもっと出していこう』と言われていた。コーチのアドバイスがいい方向に出て、選手たちがしっかりと成績を出せた感じですよね」

――たとえ失敗しても、ファームだと前向きな経験に変えられる。もっと積極的になってもいい。
「失敗は課題になるんですよね。課題のない選手はいないし、逆に失敗が出ることによって明確になってくるので。そこに向き合って、個々が克服していければ、自分のスキルも上がる。ミスしたことを良い方向に変えられなければ、スキルも上がらない。単純にそれだけの話なので。チームが勝つ、勝たないは選手たちが『こうしたら勝てる』っていうものでもない。それは監督である僕の責任でもあるだろうし。選手はできることに集中してくれたらいいし、その結果がチームの勝敗に結びついてくると思います」

藤野が中堅守備で顔面に打球が当たり途中交代

――この2試合、マスクを被った渡邉陸選手がゲームを作っているように見えた。
「連敗している時はこっぱみじんにやられていましたから。ミーティングでも伝えましたけど、ピッチャーの良さを引き出すのもキャッチャーの能力。苦しい時に助けられるかどうかも、選手の技量になる。僕たちもそうですけどね。だからケアができる選手になれたら、おのずと評価も上がってくるし。この2戦を見ていると、陸のリードは良かったなとは思いますね」

――6回1死一塁で中日の鵜飼選手がフェンス直撃の適時三塁打を放った際に、打球を処理した中堅の藤野恵音選手が途中交代となった。顔を押さえていたが。
「顔に当たったんです。打球が跳ね返るような形で。大丈夫だと思いますよ」

――10日の試合、5回1死満塁で井上選手が中前に適時打を放った際は、二走の柳田悠岐選手が三塁でストップしていた。
「止まった方が、彼にとっては苦しい動きになると思うんですけど。きょうも体に異常なくできていた。順調にきているとは思います」

――柳田選手がいるだけでベンチの雰囲気も違う。
「彼は明るいし、元気を出してくれるので。ムードメーカーとしてやってくれたのは事実ですね」

9日の試合で中堅守備中に飛び込んだ川村友斗【写真:(竹村岳】
9日の試合で中堅守備中に飛び込んだ川村友斗【写真:(竹村岳】

――川村選手が欠場。
「(9日の中堅守備で)飛び込んだ時に、手首をちょっとね。まあ無理しないように」

(竹村岳 / Gaku Takemura)