近藤DH起用に見える意図…欠場の周東は「抹消しない方向」 首位攻防第2R、小久保監督のコメント

徹底した独自取材、データ分析
選手の本音や核心に迫る「鷹フル」

小久保裕紀監督【写真:荒川祐史】
小久保裕紀監督【写真:荒川祐史】

緊迫の投手戦制し、ゲーム差「3」に拡大

 ソフトバンクは10日、日本ハム戦(みずほPayPayドーム)に1-0で勝利し、ゲーム差を「3」に広げた。先発したリバン・モイネロ投手は9回を投げ切り、3安打13奪三振無失点の好投で10勝目を挙げた。打線は3回2死二塁で近藤健介外野手が左中間を破る適時二塁打を放ち、先制。1点のリードを最後まで守り切った。試合後、取材に応じた小久保裕紀監督の一問一答は以下の通り。

――試合を振り返って。
「予想通りの展開でしたね」

――13奪三振のモイネロ投手について。
「相手も伊藤(大海)で、そう点は取れないというゲームプランだった。あの1点を守り切る、本当に素晴らしいピッチングだったと思います」

――モイネロ投手の良かった点について。
「日本ハム打線を完封するんですから。全球種が良かったと思います」

――相手の伊藤大海投手はどう見ていたか。
「初めて対戦するスタメンが3人(山本恵大、ジーター・ダウンズ、野村勇)いたので。なかなか厳しいだろうなと。よく打っている(対戦している)選手たちでも厳しいわけですから。本当にワンチャンスを近藤がモノにしてくれた。本当に、どっちに転んでもおかしくない試合でしたけど、よく勝てたなと思います」

――決勝点を挙げたのは近藤選手。
「8月に入ってから無双が続いていますね。頼りになります。まだ足が万全じゃないですけどね」

――明日に向けて。
「何度も言いますけど、3本柱でここは来ているので。明日も勝つ気でいきたいと思います」

モイネロに最敬礼「疲れが抜けている印象だった」

――モイネロ投手は、回を追うごとに集中力が増していた。
「8回終わって110球やったかな。もう全然(9回も)いけるっていうことで。ここに合わせて、10日ほどのリフレッシュをしたので。(試合の)最初を見た時も、もう疲れが抜けているような印象だった。それが最後まで続きました」

――モイネロ投手をこの試合に合わせた意図。
「ここに当てはめるのと、休息も目的でしたよ。ちょうどハマったっていうところです。開幕から中6日で投げ続けてきた。オールスターが終わったら、1回飛ばそうっていうのはもうだいぶ前に話していたんです。ここが一番ちょうどいいなというところでした」

――きょうの投球が今年一番の内容だった?
「相手が相手ですからね。首位攻防の日本ハム打線。気持ちの入り方も違うでしょうし、結果が一致するのが一流だと思いますね」

――近藤選手をDHで起用した理由。
「守備もできたと思うんですけど、ちょっと(周東)佑京が厳しいかもしれないので。仮に佑京とダブル離脱とかになると痛手なので。保守的にいきました」

――周東選手は試合前の練習に姿を見せていなかった。
「明日もスタメンは難しいでしょうね。抹消はしない方向で考えています」

――2番に川瀬晃選手を起用したのは。
「伊藤に対して打線の中で山本、ダウンズ、野村勇が初めてですから。ダウンズは合っていなかったですけどね。佑京が朝、出られないっていうことになったので。(川瀬)晃は去年もそうですし、ずっと(伊藤)大海とは相性がいいので。(打順を)上に上げようと」

――首位攻防戦で選手に普段と違う雰囲気を感じるか。
「そりゃありますよ。ベンチでの声にしても、大いに意識して戦ってる3連戦なんで」

――3ゲーム差がついたことについて。
「まだまだ残り試合があるので。まず明日です」

――牧原大成選手の働きは。
「牧原(大)は、きょうも打順を上げるかっていうところで、まあ9、1、2、3(番)で入るんじゃないかっていうところで、きょうは9番で。年間指定席を9番から7番くらいにしたいですね」

(竹村岳 / Gaku Takemura)