小久保監督が絶賛「めちゃくちゃ大きかった」 流れ呼び込んだ超美技「川瀬に尽きる」

日本ハム戦に出場したソフトバンク・川瀬晃【写真:冨田成美】
日本ハム戦に出場したソフトバンク・川瀬晃【写真:冨田成美】

エース有原が貫禄の7回2失点、8奪三振

 ソフトバンクは16日、みずほPayPayドームで行われた日本ハムとの「2024 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージ初戦に5-2で勝利した。先発の有原航平投手が7回2失点、8奪三振の好投。今季14勝でタイトルを分け合った日本ハム先発の伊藤大海投手との投げ合いを制した。攻撃陣では2回1死一、三塁から正木智也外野手の適時打で先制。4回に今宮健太内野手、5回は栗原陵矢内野手、8回には山川穂高内野手がそれぞれソロ本塁打を放ち、短期決戦の大事な初戦をものにした。試合後、取材に応じた小久保裕紀監督のコメントは以下のとおり。

――伊藤投手から2桁安打。
「先制した後、効果的なホームランが随所に出たので、全体的には試合を優位に運べましたよね」

――3本のホームランについて。
「もちろんホームランはすごいんですけど、今日はなんといっても(3回1死一、三塁で美技の)川瀬晃じゃないですかね。あのイニング、あのゲッツー、あそこで逆転されていたら、やっぱりああいう風にすんなり追加点を奪えなかった展開になっていたかもしれないので、今日は川瀬に尽きると思います」

――有原投手は7回2失点の内容。
「エースらしい堂々としたピッチングだと。レイエスのホームランはありましたけど、ランナーを溜めるよりは。全然問題ない一発だったので。7回で切りましたけど、8回(ダーウィンゾン)ヘルナンデス(投手)、9回(ロベルト)オスナ(投手)っていうね。プラン通り起用しましたね」

――近藤選手は復帰後すぐに安打を放った。状態は?
「バッティングは全然心配していないんですけどね。足がどうかなと思ったら、思っていたより走っていたので。明日の反動をしっかり確認しないといけないかなと思います」

――初戦を取った意味。
「むちゃくちゃ大きいなと思います。柳田(悠岐外野手)にはヒットが出なかったですけど、他の打撃陣もみんなコンスタントにヒットが出たし、全体的にはいいスタートが切れたなという試合だったと思います」

――柳田選手の1番起用ついて。
「オープン戦で1回あったかな」

――前々から1番起用は考えていた?
「CSは、足が元気ならそれで行こうかなと思ってましたけど」

――近藤選手の存在感が際立った。
「もちろんです。だから近藤がいないと1番柳田は実現していなかったので」

――栗原選手の3番を動かしたくなかった?
「後半は状態がずっと良かったので、それもありましたね。でも、近藤が出られなかったら、他のこと(オーダー)も考えていたんですけど、もうこればっかりは。明日もそうなんですけど、練習終えて最終決定するっていうことを、このシリーズはずっとやりますので。(近藤は)今日あれだけ動いて、どんな反動がくるか、明日になってみないとわからないからですね。だから、いろんな想定をして、大丈夫ならこのパターンでいこうかっていう感じで、オーダーはバッティングコーチとヘッドに任しています」

――川瀬選手は限られた出場の中で結果を出した。替えの利かない選手。
「そうですね。伊藤(大海投手)が最多勝がかかった試合をスライドまでしてっていうことは、おそらくこの初戦に来るだろうという予測の中で、晃(川瀬)で行くっていうのはある程度決めていたので。相性と言っても、この一発勝負でそう出るかどうかわからないんですけど。ヒットも出ましたし、なんといってもあのプレー(3回の守備)がね。あそこで勝ち越されて、あの打球(が抜けていた)なら、多分まだ1アウト一、三塁なので。それから清宮、レイエスでしょ。あれが全とは言いませんけど、あのプレーがめちゃくちゃ大きかったです」

――今宮の攻守の安定感。
「いろんな打順を考える中で、今日で6番今宮はありだなと感じましたね。と言いながら、明日全然違うオーダーかもしれないです」

(飯田航平 / Kohei Iida)