ソフトバンクは4日、ロッテ戦(みずほPayPayドーム)に1-0で勝利した。今シーズン最終戦を白星で飾り、今季のレギュラーシーズンを91勝49敗3分けで終えた。小久保裕紀監督は就任1年目の監督として最多勝利の記録を樹立した。先発の大津亮介投手は6回1安打無失点と好投。約3か月ぶりの白星となる7勝目をあげた。野手陣では、栗原陵矢内野手が6回にソロを放ち、自身3年ぶりの20号に到達。試合後、小久保監督が取材に応じた。コメントの全文は以下の通り。
――今シーズンの先発陣の奮闘について。
「有原(航平)が1人軸でいたんですけど、あとに誰が続くかなっていう中で、(リバン・)モイネロの初先発というか、先発転向。あとはカーター(スチュワート・ジュニア)の成長。前半は大津(亮介)が引っ張りましたし、あとは大関(友久)の安定感ですよね。その辺が中盤、後半と、非常に安定した戦いができたかなと思いますね」
――新たな力の台頭、新たな戦い方というものも見えてきた。
「(ダーウィンゾン・)ヘルナンデスが年間を通して安定してくれていたのと、あとは杉山(一樹)の成長ですよね。終盤は尾形(崇斗)も非常に良くなってきましたし、やっぱりつくづく野球はピッチャーだなということを感じる1年でしたね」
――得点力、打率、本塁打で素晴らしい成績を残した。
「不動のクリーンアップがいて、いかにそこにつなぐかという役割が。個々の選手がしっかり持てたということが1番。怪我人が出ましたけど、4番の山川(穂高)が、1年通してチームで唯一フル出場というか全試合出場。やっぱりそれが1番大きな要因でしょうね」
――勝利と育成の両立という部分について。
「両立はできていないんじゃないですか。じゃあ来年、新しい選手がレギュラーになれますかって言えば、多分なれないので。まだ今の数字ではね。そこで押しも押されもせぬ柳田(悠岐)が帰ってきても、近藤(健介)が戻ってきても、代打で使おうかとか、どこかのポジションで使おうかっていう選手が出てきたら、それはそれで、そういう世代交代も含めてできたでしょうけど。まだまだ彼らには敵わないでしょうね」
――就任当初思い描いていた理想のチーム像、理想のチーム作りができたか?
「強いかどうかは周りが評価すると思うんですけど、常々優勝するに値する、相応しいチームか、という自問自答をしてきた中で、チーム内で決められたルールは主力であろうが若手であろうが、全員しっかりやりきったっていうところは非常に評価できるところだと思います」
――クライマックスシリーズ、日本一を懸けた戦いへと続く。
「明日、明後日はゆっくり休んで、選手もスタッフもリフレッシュしてもらって、16日からのクライマックスシリーズに向けて、最高の準備をして、挑みたいなと思います」
――大津投手が素晴らしい投球。
「(CSの先発は)ちょっとまだ決まっていないです。大津もそうですし、松本晴もどうかっていうところと、この前投げた前田純。まだ決まっていないので、これから。これからというか、しばらく考えます」
――残り2枠を3人で争うことになる?
「そうですね。はい」
――CSの野手は練習も含めて考えていく?
「フェニックス・リーグに行かせるメンバーもいるので。野手は17人入れるんですよね。だから17番目はギリギリまでフェニックスでやらせて、前の日に戻ってこいよ、ぐらいになるとは思うんですけどね。そういうことでメンバーを決めます」
――若手のアピールと結果は嬉しい悩みになる?
「近藤が(CSに)間に合うかどうかによっても布陣が変わるので。焦らせることは全くないですし、最後の最後まで17名をどうするかもしっかりコーチ陣と考えますよ」
――工藤監督を抜き、91勝。
「それが目標じゃないので別に。あまり大した感想はありません」