ソフトバンクの小久保裕紀監督が28日から始まる「日本生命セ・パ交流戦」に向けて抱負を語った。セ・リーグ主催試合では指名打者が使えない中でどのような戦い方を考えているのか。「一番使い勝手がいい」と、名前を挙げたのは仲田慶介内野手だった。初戦は東京ドームで行われる巨人戦。「いい試合をしたいです」と、意気込んだ小久保裕紀監督のコメント全文は以下の通り。
――貯金のアドバンテージがある中で交流戦を迎える。
「6連戦がここまでなかったので、(交流戦は)がっつり3週入ってるんでね。だから野手の疲労具合、セ・リーグの球場だったら2週目はもう6連戦全部DHを使えないので、その辺のコンディショニングの把握と、あとはピッチャー陣。3週連続同じローテでいくかどうかをちょっと考えますけど」
――先発8人体制を生かしながら、ゆとりあるローテを組む?
「ゆとりというか曜日で投げるピッチャーは決まっているので、そこは別に変えることはないですけど。だから一番は投手交代。パ・リーグは簡単なので、ピッチャーだけ見とけばいいんでね。でもセ・リーグになると、試合展開と打順の並びというか、ピッチャーの状態を見て決められないんで。特に真ん中の1週間はビジター開催なんで、ポイントになるというのはもちろん。こっちが負けて、他のパ・リーグが全部勝ったら変わるわけなんで、ポイントにはなりますよ」
――代打の使い方など考えることが増えてくる。
「そう。だからピッチャーをもうちょっと投げさせるのかどうかは、5回でもビハインドだったら見切りつけないといけない、みたいなことになると思いますね」
――ピッチャー交代には決断の機会が増える?
「うん、そうですね」
――交流戦では試合中における選手の起用が増える?
「議論はしましたけど、ピッチャー8人にして、野手17人にして、みたいな議論もしたけど、まだ答えは出てないですけどね。そこまで必要ないかなと思いますけどね」
――代打が増える可能性がある中で長打を打てる選手を新たにベンチに入れることは?
「今まで見た中で、『仲田って代打でいけるんちゃうん』って思わないですか? だから入れて、ピッチャーを回跨ぎさせなあかんのであれば、そのまま仲田だったらどこでも守れるんで、一番使い勝手はいいです。要は仲田を入れて、(打順が)一番遠いところにピッチャーを入れられるので。だからこの選手の代わりは外野手しかないから、というよりは、あいつの方が早い回に行って、守らせておいてピッチャーを一番遠いところに入れて。次がチャンスで回ってきたら、また違う選手を送る、ということも考えられるしね」
――選手を入れ替えたりはあまり考えていない?
「入れ替えはちょっとまだ決めてないですけど。代打要員は別に……。代打要員って、代打って難しいからですね。そんなに特別増やそうとは思ってはないですね」
――交流戦初戦は巨人が相手。
「初戦は王貞治さんDAYですから。いい試合をしたいですね」
――巨人主催の王貞治DAYは気にしない?
「それはそう。当然ね、30年30年って歴史的に半分ずつなんで」
――巨人のOBでもあるが、巨人戦は特別なもの?
「それはそうですね。まだピッチャーは誰が来るかわかってないですけど」
――監督は巨人時代に交流戦の本塁打王を獲っている。
「そうなの? 知らんがな、自分のことは」
――交流戦でキーマンになるのは?
「キーマンはレギュラーみんなですよね。怪我なく、故障なく今レギュラー出てる選手が離脱しないのが一番なので。だから後から行く選手が生きるわけですから。そうでなければもう根本的に変えないといけないので。今のところは始まってからその必要がないっていうのが、今の順位に間違いなく直結していますから」
――可能性として去年までホークスにいた高橋礼投手との対戦も。
「そうなった方が嬉しいけど」
――高橋礼投手はどんな投手?
「やっぱり真っすぐの吹き上がりが武器なのでね。ちょこちょこ見てたら、今年はシンカーっていうか、落ちる系を結構ホークスにいた時よりは使ってるのかなっていう気はしましたけど。俺もそんなにずっとは見てないので、ちょろっと見ただけですけどね。(対戦が)決まったら対策はコーチ陣が練りますけど」