甲斐野央が愛される理由…胸を打たれた後輩からの激励 支えてくれた全てへの「感謝」

  • 記者:竹村岳
    2024.01.11
  • 1軍
ソフトバンクの声出しの様子【写真:荒川祐史】
ソフトバンクの声出しの様子【写真:荒川祐史】

西武に人的補償で移籍へ…2023年のシーズン中、奮起を誓った5月の出来事

 ソフトバンクは11日、西武から国内FA権を行使して獲得した山川穂高内野手の人的補償として、甲斐野央投手が移籍することを発表した。「突然のことではありましたが、ホークスには本当にお世話になり感謝しかありません」と、球団を通じての第一声は感謝の言葉だった。ホークスで過ごしたのは5年間。2023年のシーズンを思い返す中で、甲斐野自身が“愛されている”と確かに感じた瞬間があった。昨年5月の出来事だ。

 2018年ドラフト1位指名を受けて、東洋大から入団した。1年目から65試合に登板して、野球日本代表「侍ジャパン」にも選出。誰もが順風満帆なステップを疑わなかったが、2020年12月には右肘の手術を受けた。1度は保存療法を選択したが、状態はなかなか上向かず。肘を曲げれば痛む。お風呂では、右腕を使って頭を洗うこともできなかった。2021年8月に1軍復帰を果たし、怪我をしないフォームを求めつつ、一歩ずつ投手としてのレベルアップを図ってきた。

 結果的にホークスとは一旦“区切り”のシーズンとなった2023年は、46試合に登板して3勝1敗、2セーブ、防御率2.53。2022年は25イニングを投げて14四球。2023年は42回2/3を投げて13四球と、課題だった制球面にも改善が見られ「今年取り組んできたこと。続けていった上で、もう少し細かい精度を課題にしていけたら」と、必ず今季につながるものを見つけたようなシーズンだった。そんな甲斐野が「自分の実力不足」を痛感していたのが、春先だった。

西武への移籍が決まった甲斐野央(左)【写真:荒川祐史】
西武への移籍が決まった甲斐野央(左)【写真:荒川祐史】

(竹村岳 / Gaku Takemura)