2年間の遠距離乗り越えてゴールイン 大津亮介が明かしたプロポーズの言葉と妻の支え

契約更改交渉後の会見で入籍を報告したソフトバンク・大津亮介【写真:藤浦一都】
契約更改交渉後の会見で入籍を報告したソフトバンク・大津亮介【写真:藤浦一都】

契約更改交渉を行い、今季から1800万アップの年俸3000万でサイン

 ソフトバンクの大津亮介投手が22日、PayPayドーム内の球団事務所で契約交渉に臨み、今季から1800万円増の年俸3000万円(金額は推定)でサインした。ルーキーイヤーながら46試合に登板し、2勝負けなし、防御率2.43の成績を残した。目標としていた50試合登板には惜しくも届かなかったが、球団からも「期待通りの成績を残してくれた」と大車輪の活躍が評価された。

 自身初となる契約交渉の場。「初めてなんで、この成績でどれくらいの評価をしていただけるのか分からなかった。46試合だったんですけど、数多く1軍で投げられたこと自体がプラスだと思うので、来季に向けていい通過点になりました」。今季から年俸は2.5倍に。納得の高評価だった。

 契約更改後の会見では幸せな報告もあった。大学卒業後から、遠距離恋愛でお付き合いを続けていたという一般女性と4月に入籍、10月には第1子が誕生していたことを公表した。プロ1年目の大津を支えてきてくれたのはどんなお相手なのか。惚気交じりに報道陣に明かした。

「スポーツフードアドバイザーとかの資格を色々、僕のために取ってくれた。そういった協力的なところだったり、常に優しいんで支えてもらってます」

 スポーツフードアドバイザーとは、スポーツ選手の健康管理など、体力向上に最適な食事提供ができる人に与えられる資格のこと。プロ野球選手は体が資本で食事は体作りや回復には欠かせない重要な要素となる。1年目から46試合に登板し、活躍することができたことは、夫人の努力とサポートがあったことも大きかった。

 帝京大を卒業後に交際をスタートさせたが、大津は日本製鉄鹿島へ入社。そこからいきなり2年間、遠距離恋愛となった。その間に資格を取得、ホークス入団が決まるとより一層、協力してくれるようになった。プロポーズの言葉は「結婚してください」。開幕直後の4月に婚姻届を提出した。

 来季は先発投手として起用することを小久保監督からはすでに伝えられている。直訴も考えていたいうほど先発へのこだわりは強い。「来シーズンは何としても、開幕ローテーションをつかみ取り、2桁勝利を目指して日本一になれるように頑張ります」と明確な目標も定めている。

 1月はオリックスの山岡泰輔投手の自主トレに参加する。「僕が憧れていた投手だったので、ブルペンキャッチャーの瓜野さんに話を繋いでもらいました。自分に似たというか、憧れの選手と一緒にできる。持っている知識をたくさん学べたらいいなと思ってお願いしました」。多彩な変化球を武器にするライバルチームの先輩からイロハを吸収する。

「変化球を色々投げるんで、一つ一つの変化球がどれくらい通用するのか、また真っ直ぐがどれほど通用するのか全て確認できたので、プラスの1年でした」と確かな手応えを感じたルーキーイヤー。「家族が1人増えたことですし、今年の成績を遥かに上回って、また良い成績を残して、家族と球団に良かったねと言われるように頑張りたいと思います」。家族を幸せにするために、まずは先発ローテを掴み取る。

(飯田航平 / Kohei Iida)