ソフトバンクの武田翔太投手が今年3月に入籍をしていたことがわかりました。お相手は山口県出身で、6歳年下の一般女性です。鷹フルでは武田投手からご報告として、独自のメッセージをいただきました。また、メッセージ動画だけではなくテキストコンテンツとしても、武田と愛妻との初々しすぎる馴れ初めを詳しく紹介。交際前に抱いたのは、まるで中学生のような純粋な気持ちでした。待望のプロポーズの瞬間。武田から伝えた言葉とは?
きっかけは知人からの紹介。武田の一目惚れで、直感で思った。「『俺、この人と結婚するわ』って初めて会って、30分くらいで思った」。明るい人柄に惹かれて、その場で連絡先を交換した。武田からの猛アタックで、布団に入ったまま夜遅くまでLINEをしたことも。トーク画面は開いたままの会話、すぐに「既読」がつくのが嬉しかった。抱いていたのは、まるで中学生のような純粋な気持ちだけ。その後もランチなどを重ね、交際へと発展するまでに時間はかからなかった。
2人の関係は順調に深まり、昨年の12月に待望のプロポーズの瞬間を迎えた。「あからさまにわかるんじゃなくて、普段の生活からいきなりみたいな感じでやりたかったんよ」と、全力で驚かせるつもりだった。自宅に用意したのは108本のバラ。指輪ケースを開けて、シンプルな言葉で伝えた。「結婚してください」。妻は泣きながらうなずき、2人は結ばれた。特別な瞬間を彩ったバラは、冷凍保存を施して今も自宅に飾ってある。
第1子の男児が誕生したのは今年の9月。何件もお店を“ハシゴ”して子ども用品を買い揃えて「首の座っていない子どもの、抱っこのやり方とかも勉強しに行った」と笑って明かす。今は夜泣きを繰り返すようなタイミングで、父親として毎日が発見の連続だ。「人の親になったことで、子どものためにも妻のためにも、背負う感じが増えた感じはします。なおさら気合いを入れていかないと」。こんな感情を抱くのも当然、初めてだ。
プロ1年目から8勝を挙げた。自分が現役のプロ野球選手としてユニホームを着ている限り、いい意味でも悪い意味でも人は集まってくる。誰よりも用心深い性格。人の真意を見抜く習慣は、自然と培われていった。そんな武田が、やっと心を許せる人に出会えた。愛妻の人柄を、心からリスペクトしている。
「明るいのもそうですけど、一番は人の気持ちがわかること。そこはすごく敏感ですし、ちゃんと子育てとかでもアドバイスもくれる。優しいのは前提として、人の気持ちを理解することができるところですね。人のことをよく見ているし、僕がやろうとしていることも見守ってついてきてくれる。自分は家を空けることが多いけど(妻は)24時間、ママをしてくれているわけですから」
遠征先でのFaceTimeは、必ず毎日する。母親として家を守ってくれる妻の顔を見るだけで、活力に変わる日々を過ごしてきた。自分に似た息子の成長も、目に見えてわかるようになってきた。「可愛いよ。半端ない。もう寝返りしそうになっていて」と話す表情は、マウンドでは見られない立派な父親。もう自分だけの野球人生じゃない。
今季は主に中継ぎとしてシーズンを戦い、29試合に登板。1勝2敗、防御率3.91で46イニングを消化した。無事に入籍を済ませて、結婚を公表するタイミングを考えていた3月。こんなことを漏らしていた。「今シーズン、まずはしっかり結果を残して、その裏側には(妻の)存在があったってできたらいいよね」。ロングリリーフとして存在感を示したシーズン。来季もまた、勝負の年となる。
「ファンのため、家族のため、自分のために頑張っていきます」。愛より大事なプライドなんてない。やっと出会えた大切な人に、目も、気持ちも、心も奪われた。
(竹村岳・米多祐樹 /Gaku Takemura,Yuki Yoneda)