ソフトバンクの2軍は7日、宮崎市のひなたサンマリンスタジアム宮崎で行われた巨人とのファーム日本選手権に6-5で逆転勝ちし、4年ぶり5度目の日本一に輝いた。一時は4点ビハインドの展開になったものの、6回に川村友斗外野手の適時三塁打などで2点を返すと、8回にリチャード内野手の特大ソロで1点差に。さらに無死満塁のチャンスから笹川吉康外野手の二ゴロの間に追いつき、途中出場の渡邉陸捕手の犠飛で勝ち越して頂点に立った。試合後の小久保裕紀2軍監督のコメント全文は以下の通り。
――選手の成長を感じた。
「結構地味な練習をやっていたんで、あそこはもう初球から、ゲッツー崩れで同点なんで、もう格好よく打ちに行かず、(笹川)吉康が打ち損じではありますけど、同点にした後はもう(渡邉)陸がちゃんと外野フライを打てる球を待って打ちにいっているわけですから。シーズン中はずっとそういう練習を入れているんで、少しずつ結果に繋がると、そういう練習は無駄じゃなかったっていうことに、選手は自信になってくると思う。うまくいかなかった仲田とかは大いに反省して、5タコにバント失敗ね。そういうのは明後日からのフェニックスリーグで、またやり直せばいいし、川村みたいに今日みたいな舞台で打てれば、元々、キャラが薄い子なんで、もう少しキャラ濃くなればいいと思うし」
――川村選手のような育成選手が一発勝負の舞台で活躍。
「彼も3月のオープン戦は結構良かったんですけど、あの時のバッティング技術より今の方が上なので。あの時よりは今の方がいいよ、とずっと言ってるんですけど、本人的にはあの時の方がいいって思うんですよ。でも、あの時に戻そうと思っても戻らないっていう話はしているんで。あの時期に良かったから、あのフォームに戻そうって、みんな前のフォームを目指すんですけど、その時には戻らないっていうことを僕らは知っているんで。あえてそこは回り道しないでいいよって言いましたけどね。今の方がいいよ、と」
――川村選手は枠の関係もあって出られない試合もあった。
「そうですね。昨日、コーチの提案で『スタメン発表していいですか』って言うから『いいよ』って言ったら、川村は刺されていたらしいんで。返事が一拍遅れたらしくて、今までの経験上、ヒット出ないなと思っていたら打ちましたね。逆に直前じゃなくて良かったです。今日発表してスタメンやったら打ててないです。昨日だったから心の準備ができたんで。本人もスタメンだと思ってなかったって言っていました」
――スタメン抜擢は打撃コーチが?
「いや外野守備コーチが、井出コーチが川村で行きたいっていうから、どうぞ、と」
――生海選手が4安打。
「シーズン終わってから良くなってきていたんで、自信にすればいいです。単打ばかりですから。あの子は長打を打てないと、この世界で生き残れないので、練習のフリー打撃で長打をもっと増やすっていう、その練習をずっとやっているんで引き続きやってほしいです」
――この先のCSでもチャンスがある。
「CSもありますし、彼の人生を考えると、長打力が出ないと長くはメシを食えないんで、長打力を磨いてほしいです」
――リチャード選手のソロは価値ある1本。
「結局、あの1本から、なんかいける雰囲気になりました。あれが取り柄の子なんで。真っ直ぐ空振りしてましたけどね、相変わらず」
――今日の胴上げは?
「上げ方は成長していましたね。安定感がありましたね。1軍の子たちは慣れてるんですけど、あの子達はやったことも初めてだったので。前回は危なかったですけど、今日はまあまあ真っ直ぐ上がっていました」
――かなり高かった。
「今日はリチャードがいたんで、ものすごく高く上がってました。胴上げも成長です(笑い)」
――来季というところももう始まっている。
「今日は帰ってバーベキューするんで、もう今日のことは、今年のことは今日で終わり。今日までは余韻に浸って、明日の休みでリセットして、それぞれの人生に進むヤツもいれば、来年が勝負になるヤツもいれば、来年どうするべきかっていうことのフェニックスリーグにしてくれっていうことの切り替えのいいタイミングだと思うので。そういうのを含めて今日は、今年の2軍のお疲れさん会でリセットです」
――明日が誕生日。1日早いですが、いい誕生日に。
「去年は筑後にいたんですけど、今年はこの時期まで真剣勝負ができた。明日からリセットですから。僕も52歳になりますので僕もリセット」