ソフトバンク2軍が3年ぶり14度目ウエスタン優勝 小久保2軍監督が3度胴上げ

ウエスタン優勝を決め観客の声援に応えるソフトバンク・小久保裕紀2軍監督(右から2番目)【写真:上杉あずさ】
ウエスタン優勝を決め観客の声援に応えるソフトバンク・小久保裕紀2軍監督(右から2番目)【写真:上杉あずさ】

5-5の同点で迎えた2死満塁で水谷が決勝の押し出し四球

 ソフトバンクの2軍が29日、3年ぶり14度目のウエスタン・リーグ優勝を決めた。ファーム本拠地のタマスタ筑後で行われた中日戦に6-5で勝利。全日程を終了している2位のオリックスに勝率で上回られることがなくなり、3年ぶりに頂点に立った。

 マジック「1」で迎えた27日、28日の広島戦(由宇)で連敗を喫して2試合足踏みが続いていたソフトバンクの2軍。本拠地に戻って迎えたこの試合は、1点を先制された初回に打線が繋がった。水谷、川村、生海への3つの四球で満塁のチャンスを作ると、ルーキーの吉田が同点の適時打。さらに海野、笹川、川原田にも適時打が飛び出し、この回打者一巡の猛攻で一気に5点を奪った。

 だが、先発のガンケルがリードを守れず。初回、2回と1点ずつ失うと、5回にはブライトの適時打、鵜飼の犠飛で1点差に迫られると、高橋周にこの日2本目となるソロを浴びて同点に追いつかれた。

 それでも8回、海野の左前安打、笹川、西尾の連続四球で2死満塁のチャンスを作ると、水谷が押し出しの四球を選んでこれが決勝点に。9回を尾形が締めて1点差を守って優勝を決めた。試合後には小久保裕紀2軍監督が3度、胴上げされ、宙を舞った。

 小久保2軍監督は試合後にファンに向けてスピーチを行い「2軍ですが、彼らに勝つことの難しさを感じてもらいたいということで、15試合前に『ここまできたら優勝するぞ』とミーティングしました。リスクもあり、あえてプレッシャーを与えることで選手たちの成長を促そうと、そういうふうに監督として決めました。今日、優勝まで辿り着くことができました。スタッフ、選手、コーチたちに大きな拍手をお願いします」と語った。ソフトバンクの2軍は10月7日に宮崎市のひなたサンマリンスタジアムで行われるファーム日本選手権で、日本一の座を目指す。

(鷹フル編集部)