開幕1軍争いに割って入る存在は? 徹底取材で見えるファームの昇格候補選手

ソフトバンク・田浦文丸、増田珠、木村光【写真:藤浦一都、福谷佑介】
ソフトバンク・田浦文丸、増田珠、木村光【写真:藤浦一都、福谷佑介】

小久保監督が高く評価する右の外野手と左の中継ぎ投手

 ソフトバンクの1軍は現在、オープン戦の真っ最中だ。3月31日のロッテとのシーズン開幕戦に向けてレギュラー争いの競争が繰り広げられている。14日からは巨人との3連戦が控えており、徐々に選手の絞り込みも進められていく。ただ、その競争の中にいるのは、1軍の選手たちだけではない。

 春季教育リーグを戦っている2軍の中にも虎視眈々と開幕1軍の座を狙っている選手はいる。ファームも徹底取材している鷹フルだからこそ分かる、現在の1軍昇格候補を紹介する。

 いま、最も1軍に近いのは増田珠内野手だろう。春季キャンプはA組で送っていたものの、出場機会を確保するために3月に入るとファームに合流。その後は春季教育リーグでの出場を重ねてきた。合流当初は状態はイマイチだったものの、日毎に調子を上げてきた。

 11日の広島戦(由宇)では3ランを含む3安打5打点と大爆発。翌12日の同戦でもきっちり安打を放ち、7日の中日戦から5試合連続安打中。小久保裕紀2軍監督からも「めちゃくちゃ今状態いいと思います。今は勝負できる状態だと思います」と絶賛された。1軍の外野手の競争は熾烈だが、そこに割って入って来られるか。

 投手で最も1軍に近そうなのが田浦文丸投手だ。キャンプはB組で過ごしていたものの、オフに師事した和田毅投手の教えもあってストレートの球威がアップ。春季教育リーグではここまで4試合に投げて、まだ無失点。小久保2軍監督も「真っ直ぐが良くなったんで面白いんじゃないですか」と評価しており、手薄な左のリリーフというところで1軍の戦力になり得る存在だろう。

 もう1人、楽しみな存在として挙げられるのが育成ドラフト3巡目ルーキーの木村光投手。佛教大から入団したばかりの新人だが、2軍首脳陣の評価はすこぶる高い。3月8日の中日戦で4イニングを投げて2安打無失点と好投し、指揮官からも「今いる中で1番いい」と絶賛されていた。

 ストレートの自己最速は148キロながら、コントロールが良く、クイックやフィールディングも上手い。2軍では先発ローテの一角として回る予定で、先発陣の競争も激しい1軍からお声がかかるのは難しいかもしれないが、注目の存在だ。

 この他にも高橋純平投手や尾形崇斗投手もファームでは結果を残しており、1軍のチャンスはありそう。開幕1軍の争いに割って入れる存在はいるのか。ファームの若鷹たちも熱い戦いを繰り広げている。

(鷹フル編集部)