ソフトバンクの2軍は12日、山口・由宇球場で行われた春季教育リーグの広島戦に4-2で勝利した。先発の重田倫明投手が6回2失点と好投。打線は川原田純平内野手が初回に九里亜蓮投手から先制ソロを放つと、同点で迎えた8回には増田珠内野手、笹川吉康外野手の連打でチャンスを作り、牧原巧汰捕手の犠飛で勝ち越した。試合後の小久保裕紀2軍監督のコメント全文は以下の通り。
――今日の試合はそこをテーマにしていた。
「それもそうですし、あとは作戦のある選手に関しては、当然その作戦に絡んで成功体験、成功率を上げること。(笹川)吉康に関しては2ストライクまでは振ってもいいんですけど、今日はもうレフト線へのファウルとライト前ヒットを打ったような形って去年は1回もなかったでしょ? ああいう軽打は。彼がやろうとしているところというのは、こっちも感じるし、ちょっと三振が多いのはもちろん気にはなるんですけど、明らかに違う姿が出てきているっていうのは評価してあげたいですよね」
――昨日も2安打は軽打で。
「そう! 2ストライク後のアプローチがもう確実に変わっているというのはもう感じてるところですね」
――明石コーチがそういう話をしている。
「バッティングコーチ含め、みんなで彼の意識を変えていくっていうのでやっているんでね」
――増田選手が昨日は3安打、今日もヒットを。
「めちゃくちゃ今、状態いいと思います。(2軍に)来てすぐは良くなかったんで、どうしても肩の開きが早くって、1軍のピッチャーに対して、真っ直ぐに振り負けないようにっていうので出ていたのが、ちょっと修正されてきましたよね。でないと、あっちに綺麗な打球が出ないんで。今は勝負できる状態だと思いますね」
――表情もだいぶ変わった。
「そうですね、状態がよければ、また1軍にすぐに戻る選手の筆頭なんで、良ければまたすぐ上から声がかかると思いますよ」
――1軍もDeNA戦からは開幕を想定して入れ替えも。増田選手はそこで勝負できる。
「勝負できると思いますね」
――ピッチャー部分では今日は重田投手が6回2失点。
「ああいうしょうもないエラーには、西尾の球の扱いの軽さ、学生のノリみたいなのを感じる。ピッチャーの生活圏を奪う重大なプレーですから。それがあって2点は取られましたけども、ランナーが三塁にいっても粘って。一番評価できるのはランナー1塁でのクイックタイムというよりも変化ですね。長く持ったりすぐ投げたり、羽月がスタート切れなかった。あれはチーム全体として、田之上コーチに言ったんですけど、先発ピッチャーにあの間を覚えさせた方がいいよ、あれを参考にした方がいいって話をしました。非常にいい間を変えたピッチングだったんで」
――ランナーとバッターの気持ちを感じて。
「どっちかと言えば、ランナーに気が回りすぎて、バッターに打たれるっていう感じなんですけど、あの間さえ持っておけば、そうそうスタートは切れないんで。あれは他の先発ピッチャーは見習って欲しいですね。その指示をしました」
――今日は古川投手も2軍で。1軍での登板機会がないから。
「そうそう、それだけ。またすぐ戻ります」
――高橋純投手が最後にクローザー。やっぱり左バッターのところが。
「そうですね、でも前回より良かったんじゃないですか。右は結構安心して見てられるけど」
――教育リーグはあと2試合。
「(ウエスタンの)開幕はあんまり関係ないんで。やることはもうほとんど変わらないので、サインのある選手にはそのサインに絡めながら育てていくし、中心になる選手には中心になるだけのものを求めるし、それは開幕してもあんまり変わらないです、戦い方は」
――上にいつでも行けるいい状態に持っていけるように。
「そういう選手と、こっちでじっくり近い将来のレギュラー候補として育てる選手とはっきり分けてやりますんで。ただ、2軍が増えたら3軍に行く選手が出てくるんで、そこはこれから、火曜日から我々も話して、1軍から落ちてきたら当然、2軍から3軍に行く者が出るんだということを、火曜日に話そうと思います。火曜日はそのままでいきます」