4年目迎えるドラ1佐藤直樹が実戦復帰 キャンプ前の痛恨離脱で抱いた思い

ソフトバンク・佐藤直樹【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・佐藤直樹【写真:藤浦一都】

当初はキャンプA組スタート予定も「なってしまったものはしょうがない」

 ソフトバンクの2019年ドラフト1位・佐藤直樹外野手が7日、タマスタ筑後で行われた春季教育リーグの中日戦で実戦復帰を果たした。春季キャンプ直前に虫垂の摘出手術を受けた影響でリハビリ組で調整を続けていた佐藤は「6番・中堅」でスタメン出場。昨年11月以来の実戦は2打数無安打1四球に終わり「全然当たらないです」と苦笑いだった。

 春季キャンプは当初A組に組み込まれていたものの、キャンプと目前に控えた1月25日に鏡視下腹腔鏡虫垂摘出術を受けて入院。その後は筑後のリハビリ組で練習を続けて状態を上げ、対外試合は11月の秋季キャンプ中に行われた巨人との練習試合以来だった。

 2回の第1打席は見逃し三振、5回の第2打席も空振り三振と2打席連続で三振に倒れたが、8回の第3打席では四球を選んだ。久々の投手の“生きたボール”への対応に苦戦し「全然駄目ですね。意識する点が最初の2打席はちょっと忘れていたので。それを最後の打席は改善できたので明日の打席を楽しみに待ちたいと思います。肩を開かないっていうのを忘れていて、ボール球をボンボン振っていた。最後の打席に意識したらボールの見え方も変わった」と1日の中で修正もできた。

 アピールの場となるはずのキャンプを前にした離脱。突然の病だったとはいえ、痛恨の出遅れとなった。ただ、悔やんでも時間は戻ってこない。佐藤直は「痛かったな、悔しいっていう思いはありましたけど、なってしまったものはしょうがないんで。逆にシーズン始まる前でよかったなって感じます」と前を向き、自身の状態を上向かせることを考えて練習に取り組んできた。

 体調面は全く問題なし。ここからは実戦機会を積み、打席での感覚を取り戻していくことになる。「実戦にしっかり慣れて、しっかりアピールして、呼ばれれば頑張りたいなと思います」。4年目を迎えるドラ1。ここから遅れを取り戻していく。

(取材・米多祐樹 / Yuki Yoneda)