谷川原健太が連日のマルチ安打 レギュラー奪取へ小久保2軍監督「十分チャンスある」

ソフトバンク・谷川原健太【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・谷川原健太【写真:藤浦一都】

打線全体が5安打に終わる中でチーム唯一のマルチ安打

 ソフトバンクの2軍は30日、宮崎県内で開催中の秋季教育リーグ「宮崎フェニックス・リーグ」でヤクルトと対戦し、1-3で敗れた。打線がヤクルト先発の竹山、2番手の柴田の前に5安打1得点と振るわず。その中で、チームでただ1人マルチ安打を放ったのが、前日から合流した谷川原健太捕手だった。

 この日は「3番・中堅」でスタメン出場すると、初回の第1打席、4回の第2打席は空振り三振に倒れたものの、6回2死一、三塁で迎えた第3打席で右翼へ適時二塁打。さらに9回の第4打席では左翼への二塁打で出塁し、3安打を放った29日のロッテ戦に続く、2試合連続のマルチ安打とした。

 連日のマルチに、小久保裕紀2軍監督も称賛の言葉を送った。この日の試合前の打撃練習ではバッティングピッチャーを務め、谷川原と対峙した指揮官は「今日フリーバッティングに投げたら、全然良くなってましたよ。お、こんなに良くなるんだっていうぐらい良くなっていたんで」と語る。

 長谷川勇也1軍打撃コーチと二人三脚で、夏場からバットが体から離れないコンパクトなスイングの習得に励んできた谷川原。合流初日から変化を感じ取っていた小久保2軍監督も改めて「すごく近くを回ってきているバットの使い方に変わってたんで、ちょっと驚きましたね。いい方向で打てていると思います。練習のときの打ち損じの量が、もうはるかに春先よりも少なくなりました」と目を見張った。

 登録は捕手でありながら、高いレベルで外野手もこなせる。日本ハムの新庄剛志監督がかつて絶賛した強肩も知られたところだ。課題の打撃面が成長すれば、レギュラー争いにも十分食い込めるはず。小久保2軍監督も「アイツの場合は、肩と守備はもうトップクラスですからね。打つことさえできれば、食い込んでいけるチャンス。激戦区ですけどね、外野は。それでもチャンスは十分にあると思いますね」と、大きな期待を寄せていた。

(取材・米多祐樹 / Yuki Yoneda)