松本晴が中継ぎに配置転換 首脳陣が明言…感じている“重み”「降格という意味ではない」

松本晴【写真:古川剛伊】
松本晴【写真:古川剛伊】

徹底した独自取材、データ分析
選手の本音や核心に迫る「鷹フル」

松本晴には小久保監督も「仕方ないでは済まされない」

 ソフトバンクは8日、みずほPayPayドームで投手練習を行った。倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)が取材に応じ、松本晴投手を中継ぎに配置転換することを明言した。さらにリバン・モイネロ投手の“成長”や、右肩痛で離脱中のロベルト・オスナ投手にも言及した。一問一答は以下の通り。

――9日は日本ハムとの直接対決。
「もちろん直接対決でもあるので、大事な試合には変わりないです」

――7日の楽天戦では松本晴投手が4回3失点で降板。
「先発として1軍の壁にぶち当たってるなっていうのは感じました」

――15日のオリックス戦まで5試合。9連戦も控えている中、松本晴投手の今後は。
「一旦先発ローテからは外れます。これはもう明言します」

――登録抹消になる?
「シーズン中盤なら、また色々な考え方をするんですけど。もう残り20試合を切った中で、我慢して、先発でいくというよりは、中継ぎで戦力になってもらう。そういうことを昨日監督と話をして、監督が決断をしてくれました」

――先発ローテーションには別の投手が入る?
「それは色々考えています。今は言えないです」

――再調整ではなく中継ぎになるのは、救援陣を陣を厚くしたい考えもある?
「今の晴だったら、先発よりも中継ぎの方が、今のチーム状況においては戦力になるという判断です。先発がダメだから中継ぎ降格みたいな話では全くないですね。それこそ、降格という意味ではないです。今、現状の力では中継ぎの方が戦力になるっていう、シンプルにそれだけです」

――今季積み重ねてきた経験を、中継ぎとして生かしてほしい。
「こういう優勝争いをする中で、1球、ワンプレーの重みを実体験として感じた時に、彼本来の良さがちょっと出せていない状態。それが1軍の壁だと思うんです。僕は早かれ遅かれそういう経験をすると思っていました。正直その壁を感じるまで、その怖さを知るまでは勢いだけでいけるんですよ。その怖さを知って壁にぶち当たって、乗り越えることがプロ野球選手として本物の力になると思う。今1軍で活躍している選手はみんなそれを乗り越えて、本物の力をつけてきたので。今、晴はそこに来ているのかなと。まだ3年目で、勢いを見せてきてくれましたし、ポテンシャルはすごく高いので。今後に期待しています」

大江竜聖は防御率0.77…倉野コーチも高評価

――モイネロ投手の成長はどこに感じる?
「色々な要素がありますけど、まず去年1年間先発をやって、ペースが分かったこと。年間を通して逆算ができるようになったことが1つ。技術的にも上がっている部分があるんですけど、それはちょっと今は言えないです。1球1球の質は、去年よりも上がっていることは間違いないです」

――体調管理なども徹底している?
「トレーニングも計画的にやっていますし、オフもしっかりとした取り組みができていたと思うので。本当、参考になるんじゃないかなと思いますね、他のピッチャーは」

――球の質というのは数値が良化しているということ?
「数値的に上がっています。ただの印象では言っていないです」

――松本晴投手がリリーフになる。前田悠伍投手らにもチャンスがくる?
「チームの状況もありますし、色々考えているとしか言えないです」

――大江竜聖投手の安定感をどう見ている?
「1試合しか点を取られていないですから、被打率もすごく低いんですけど。ちょっとフォアボールの数は多いかなっていうところが、今の登板数になっている。本人にも言うんですけど、不思議なピッチャーだなと思っています」

――走者を出しても無失点で切り抜ける。
「四球とかで出しますけど、抑えてきますよね。なかなか登板機会に恵まれないところで、久しぶりに投げてもゼロで帰ってくるのはやっぱり技術、力があるんだなと思います」

オスナが復帰するまでの“プラン”…その中身とは

――オスナ投手の今後は。
「プランを立てています」

――慎重にステップを踏む?
「もちろん怪我明けなので、ぶり返すのが一番よくない。慎重には進めると思うんですけど、とはいえ、シーズンも残り少なくなってきているので。その中で最速で、そういうプランになっていますけどね」

――プランとは、1軍復帰までの道のり?
「あまり期限は設けていないです。1軍で戦える状態になった時が、そのタイミングだと思うので。プランっていうのは登板スケジュールが決まっているだけ。もちろん1軍レベルのピッチングになれば、戦力の厚みも増すと思う」

(竹村岳 / Gaku Takemura)