先発の前田悠は4回8安打4失点と苦戦
ソフトバンクの2軍は11日、ウエスタン・リーグのオリックス戦(京セラドーム)に7-4で勝利した。1点を追う9回に1死満塁の好機をつくると、井上朋也内野手が左前に2点打を放って逆転に成功。谷川原健太捕手も中前への2点打をマークし、一挙4得点を挙げた。先発の前田悠伍投手は4回8安打4失点の内容だったが、中継ぎ陣がそろって好投。石塚綜一郎捕手が3安打、山本恵大外野手も2安打1打点とアピールした。試合後に取材対応した松山秀明2軍監督のコメントは以下の通り。
――先発の前田悠投手は苦しんだ。
「きょうは本当にボールの力もコントロールも、今まで見た中で一番良くなかったですね。2回、3回になっても、なかなか修正できなかった感じはありましたね」
――セットポジションになると球速も130キロ台中盤まで落ちていた。
「そうですね。それが彼の課題でもあるし、今までは本当に安定感のあるピッチングをずっとできていましたけどね。今回は初めて、ちょっとバタバタしたというか。逆にこういう経験も彼には必要なので。次の登板が逆に楽しみですよね。自分でどう修正してくるかっていうのが少し楽しみですけどね」
――リチャード内野手の打球が山本選手に直撃していた。大丈夫そうか?
「大丈夫です。足の甲に当たって。サインもギャンブル(スタート)だったので。ホームに突っ込んでいくんでね。どうしてもああいうことが起こる可能性もあるんですけど。でも大丈夫です」
――山本選手は打率.486と結果を出し続けている。
「そうですね。3、4試合くらい前までは、ちょっと低迷しかけたところがあったんですけどね。前の試合からまた元に戻してきたというか、そういうものを感じるので。復調できてきたという感じですよね」
――山本選手の成長を感じるところは?
「去年は(シーズンの)前半が良くて。最初が良かったんですよね。で、その後はずっと復調できずに終わってしまった。誰でもいい時があると、だんだん落ちる時もあるので。落ちた時にどう上げられるかっていうのが勝負だと思うんですよね。今回の(前田)悠伍にしてもそうですし。落ちた時にすぐ上げられる力を付けることができれば。修正能力としてね。それがプロとして1年間、野球をしていく中ですごく必要なことなので」
――小久保裕紀監督も支配下登録の可能性について言及していた。
「今の成績、2軍の成績を踏まえたらね。当然、これを続けていけばチャンスは広がってくると思うので。頑張って続けてほしいとは思います」
光る山本の修正力「やり返せているので楽しみ」
――山本選手に修正力が出てきた。
「そうですね。普通は調子が悪くなっていけば、そのままダメになることが多いので。でもこの2試合、また打ち返すことができている。プロっていうのは当然、あれだけ打てば相手も研究してくるので。その中で、今度もう1回こっちが打ち返していくしかない。相手もやられればやり返してくるし。それをまたやり返していくのがプロ野球なんで。今回はやり返せているのでね、楽しみですよね」
――2軍に降格したリチャード選手の状態は?
「うーん、きょうもね。最後のところ(9回の打席)で三振ね。あの場面で冷静にね、やっぱりボールを全部振っているので。ボール球はやっぱりヒットにならないです。あそこで冷静に、打ちたい気持ちも当然誰にでもあるんですけどね。その中で冷静にストライク、ボールの見極めをして、あそこの打席で勝負してほしいなと。なんか気持ちが先走って、結局全部ボール球を振ってしまったというか。それで三振ですからね。そういうところが彼の課題じゃないですかね。気持ちがかかってしまうと、相手の誘い球に全部乗っちゃうので。そこを我慢できれば、当然ストライクゾーンにもボールを投げてくるだろうし。そういうところをできるようになれば、1軍でも対応していけるとは思うんですけど」
――川村友斗外野手は打率.059と苦しんでいる。
「ですね。僕らも2軍で打席を見るのがほぼ久しぶりなので。見ている感じではあまりいい感じではないですよね」
――2番手の木村光投手は2回無安打無失点と好投した。
「前回やられていたので。だからきょうは気合を入れて投げたんじゃないですか。前回、最後にひっくり返されたっていう彼の思いもあって。今回はリベンジのつもりで投げているので。これでやられると2回連続なので。信用がなくなってきますよね」
――岩井俊介投手も安定している。
「彼らに関しては当然、1軍の中継ぎの競争枠に入る選手たちなので。しっかりと2軍で結果を出していかないと、1軍のベンチに入っていけないので。そこはもう当然ですよね」
(長濱幸治 / Kouji Nagahama)