大学入学で「涙がポロっと」、板東湧梧がまさかの告白「デスクに座って…」 新生活の“記憶”

安徳駿、前田悠伍、板東湧梧、澤柳亮太郎(左から)【写真:冨田成美】
安徳駿、前田悠伍、板東湧梧、澤柳亮太郎(左から)【写真:冨田成美】

4選手が回答…「春が来たなぁ」

 3月は出会いと別れの季節――。新生活を始める人も多い中、社会人を経てプロに入った選手や、高卒で入団した選手に新天地での思い出を聞きました。選手も不安や期待を抱えながら新たな生活をスタートさせた過去があります。板東湧梧投手が驚いた社会人時代の環境とは……? 「そこだけ暗かったです」と、前田悠伍投手は鮮明に残る高校時代の思い出を振り返ります。各選手のらしさ全開の回答をお楽しみください!

板東湧梧「ほとんど出社しないです」

板東湧梧の写真
板東湧梧
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春の思い出やエピソードはありますか?

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新生活っていう意味では高校から社会人になる時は一番緊張しましたね

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高校卒業後はすぐにJR東日本の練習に入っていた?

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入っていましたね。卒業式で1回帰らせてもらってとかはありました

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4月は入社式に参加された?

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入社式はあまり覚えてないな。行ってないかもしれないですね(笑)

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高校生から社会人になったときの気持ち。

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同級生というか、歳が近い人が1人もいなかったので。会社というか、チームに1人だけ子どもが入っているような状況で、すごく心細かった記憶があります。一番歳が近い人で3つ上か4つ上かな。同期の大卒の方々がすごく大人に感じました。優しい人ばかりだったので助かりましたけど。すごく緊張した思い出です

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春で思い出す記憶は?

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新生活が4月からっていうイメージがあんまりないんです。学生の頃は新学期、新学年とかはフレッシュな気持ちはありましたけど。社会人になってからとか、プロになってから特別に感じることがないので分からないですね

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社会人時代のお仕事は?

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ほとんど出社しないです。したとしても、9時出社の10時半退社なんで、仕事をしないんですよ。何もしないんですよ。1年目は掃除というか雑用をちょこっとやって、あとはもう自由なんで

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本社に出社する?

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支社に出社していました。デスクワークじゃないですけど、デスクに座ってYouTubeを観たり(笑)。音声は出せないんで、調べ物したりとか自由にさせてもらっていましたね

前田悠伍の大阪桐蔭入学「もう触れない」

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前田悠伍
背番号 41
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新生活の思い出はありますか?

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高校(大阪桐蔭高)に入寮する時が印象に残っていて。初めての寮生活で、入った瞬間からもう携帯を触れなくなるんです。携帯がなくて寂しいし、生活も最初はわからないんで、どうなるのかなって。だけど、野球をしに来てるんで、1年から絶対(レギュラーメンバーに)入るっていう気持ちで行った印象はありますね。めっちゃいろんな気持ちがありましたね

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いつ入寮した?

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2月10日に受験があって、もう1回受験があったんですよね。クラス分けテストっていうのがあって。確か3月の最後ぐらいでした

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入寮した翌日から練習が始まった?

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そうですね。軽く体動かして、あとは色んな説明とかしてもらう感じですね

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初めて親元離れた。

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どうなっていくのかなっていう気持ちが最初はありましたね。何も分からなかったので

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この時期になると思い出が蘇る?

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僕の時は確か入寮日が雨だったんですよね。雨の中『うわぁ、ちょっと嫌やな』っていう気持ちだったのは覚えていますね

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プロに入ったら、この時期は3か月ほどになる。少し違った?

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全然違いましたね。やっぱり1回寮生活を経験していることもあって、すんなり行けました。大阪桐蔭で厳しいことをやっておいたからこそ、練習もめちゃくちゃしんどく感じなかったですし、キャンプもメニューをこなせたと思います。桐蔭に行って良かったなって

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中学から高校に入る時と、プロに入った時は気持ちも違った?

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全然違いました。不安とかも一切なかったです

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大阪桐蔭高に入るときは怖かった?

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怖いです。めちゃくちゃ怖かったです。マジでやばかった。入寮して次の日に、2、3年生がアップしている。高校生の2歳差じゃないですか。でも身体が大きくて、そこだけ暗く感じました。『何ここ?』みたいな感じで暗かったです。張りつめていて、そっち系の暗さです。これは笑えへんなって。その空間だけバリアが張られている感じで……。『こんなん入られへんぞ』って。めちゃくちゃ印象に残ってます

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新生活を送るうえで意識したことは?

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イメージを付けていきます。絶対に上手くいくとか、何をするためにそこに行くのかっていうのを明確にしています。例えば桐蔭だったら、甲子園優勝とプロに行くっていう気持ちを持って入学しました。そこで何をすべきかっていうのをいろいろ派生しながらやってきました。こっちに来るときも1軍だったり、年々活躍できるように。あとは日本代表とかもありますけど。そういったのを明確にして入ってきました

澤柳亮太郎「澤柳家は引っ越し業者を使わない」

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澤柳亮太郎
背番号 141
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引越しは結構慣れている?

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いや、あんま慣れてないですね。引越し業者使ったことないです

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全部自分で運んだ?

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運びました。お父さんと、姉ちゃんの旦那さんと、ハイエースで。社会人の時もそうだし、大学の時も。だから引越し業者を使ったことがないです。澤柳家は引越し業者を使わないです

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家具も全部積んで1回で行ける?

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あとは現地調達です。大学だと4年間同じやつを使い切ったので、4年間使ったら新生活で買った家電なんて壊れるんですよ。冷蔵庫とか生き残ってるやつは持ってきて、それ以外は買い替えるんで。社会人の時は買い換えて、家具はほぼほぼ持ってなかったので。富山にいた時は、2年で出るっていう気持ちでいたので、プロに入る強い意志で。先輩からソファーを貰ったりいろいろあったんですけど、それ以外だったらそんなにでした

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富山から筑後に来るときもハイエースで?

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1回東京の実家に戻って、その時もすぐ出るつもりだったので。だからベッドも買わずにマットレスと枕だけ送って。あとは配送で送って、荷物少なめですぐ出るぞって

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新生活を送り始める気持ちは。

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自分は地元が青梅っていう場所なんですけど、梅がすごく有名な場所で。しかも自分は春に生まれているので春がすごく好きです。桜とか。気候的にも住みやすくて、梅がすごくきれいだったので、ピンク色のものとかを見ると『春が来たなぁ』って。最近散歩にハマってるんですけど、春になると外に出たくなりますね

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筑後を散歩するんですか?

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広域公園は行きつくしましたよ

安徳駿、別れに「写真を見返して泣いた」

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安德駿
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新生活が始まる時のエピソードや思い出はありますか?

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久留米から岩手に行った時は、実家暮らしから寮生活になったので。最初は友達と離れるとかで結構悲しくて、入寮した日に写真を見返して泣いたりしました。『楽しかったな、1年は会えんのかな』とか思いながら、ちょっとポロっと

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岩手に行って久留米弁が通じないとか、岩手の言葉が分からないとかはなかった?

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岩手の言葉っていうより、富士大が結構いろんなところから来るんで。青森の子とかは青森同士で喋り始めたら何言ってるか分からないですけど、ちょっと標準に近いぐらいだったんでまだ分かりました。沖縄出身の沖縄組は、何言ってるんだろと思って(笑)。沖縄が分からなかったです

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春になると浮かぶ情景がありますか?

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入学は結構不安が大きかったですね。知っている人がほとんどいない状態で行ったので。大学には若干怪我しているくらいで入ったので、まず治るのかなっていうのと、治ったところで投げれるのかなっていう不安。入る前から『誰々が富士大学に決まった』みたいなニュースとかが流れる時があるんですよ。そんなえぐい人たちの中でやっていけるのかなっていう不安はありましたね。ワクワクは全くなくて、帰りたいなって思っていました

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今年の春に地元を離れる方へのアドバイスは?

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高校と違って大学ってクラスとかあまりないじゃないですか。隣の席の人も固定されている訳じゃないし、毎回隣の人が変わったりするので。受け身だとあまり友達とかができにくいのかなって思いますね。喋りかけないと

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安徳投手は積極的に話しかけに行った?

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野球部が多いので、比較的野球部に話しかけつつ、一般の生徒ともちょっと話してって感じですね。大学の中でも野球部が多いほうだったんで、野球部といれば大丈夫な感じだったんです。だけど、部活とか何もやらない人だったら、話しかける勇気を出すことが大事かなと思います

(飯田航平 / Kohei Iida)