選手に聞いた新生活「キツいって言うな」 春に感じた子どもの“変化”…新婚で直面「捨てる勇気」

出会いと別れの季節…6選手が回答「捨てる勇気が大事」

 3月は出会いと別れの季節――。新生活に向けた準備を進めている人も多い中、ホークスの選手たちに“思い出”を聞きました。新天地での生活を楽しむ秘訣は「周辺を攻めること」!? 新たな環境への弱音には、まさかの“喝”も……。各選手のらしさ全開の回答をお楽しみください!

●尾形崇斗投手

尾形崇斗【写真:冨田成美】
尾形崇斗【写真:冨田成美】

――この時期ならではの思い出は?
「高校(学法石川)も宮城の実家から離れて、ホークスに入るときも福島から福岡に来て。何年かごとに違う地方で生活しているんですけど、毎回ホームシック気味になるんですよ。宮城にいた時は、福島に行ったら『宮城に帰りたい』と思っていたんですけど、それが3年もしたら福島がホームみたいになって。で、今度は『宮城に帰りたくないな、福島が良いな』ってなるんですよ。それからドラフトにかかって福岡に来たんですけど、最初はもう『うわー、福島が良いな。福岡に行きたくねえな』って思ってたんですけど。福岡に来て7年になるので。今では福岡がホームタウンみたいになって。もうどこにも行きたくないです。“住めば都”ってそういうことだなって思います。最初はホームシックになるけど我慢します」

――どうやったら新生活が楽しくなる?
「最初って慣れたくて色んな所に行きがちなんですけど、意外と住んでいる場所の周辺を楽しめばいいんじゃないですかね。筑後に住んでいるなら、筑後を楽しめばいい。無理に福岡に行こうじゃなくて。いきなり『太宰府天満宮に行きたい』とかじゃなくて、そのまま福岡市を楽しむっていう」

――背伸びをせずに。
「そうです。まずは周りから攻めていって。徐々に1年とか経って、『太宰府天満宮行こうかな』とか。そんな感じで広がっていけば良いですよね」

――地盤を固めることが大事。
「日々の楽しみを見つけることがホームシックの回避に繋がります!」

●緒方理貢選手

緒方理貢【写真:竹村岳】
緒方理貢【写真:竹村岳】

――高校、大学と地元から離れた場所で過ごした。新生活への準備はどうしていた?
「やっぱり野球メインでやってきたので。高校、大学とも親元を離れて。なんか私生活は別に二の次って感じでしたね」

――新たな地での生活に寂しくなったりしない?
「全然大丈夫です。ホームシックにはならないですね」

――今から新生活を送る人に向けたアドバイスは?
「もう自分の好きにしたらいいんじゃないですかね、本当に。まだ休みがある生活なんで、いいじゃないすか。色んな人が『キツい』とか言うじゃないすか。『いや、休みあるじゃん』って」

――プロ野球界は基本的に週6勤務。
「ブラックなんで(笑)。休みの日にも移動とかあるんで。『他の人は休みあるじゃん』って思ってますね。だからキツいって言うなって思います(笑)。なので、楽しんでほしいなと思います。あー、またヤバいやつと思われる(笑)」

●谷川原健太捕手

谷川原健太【写真:冨田成美】
谷川原健太【写真:冨田成美】

――新生活の思い出といえば?
「やっぱり(昨年12月31日に)子どもが生まれて、いつもと違う春ですね」

――洋服とかも変わってくる。
「服は大量にいただいたり、買ったりもしていたので。そこは困らないかなと。最初に買ってた服はもうパンパンなので。すごく成長を感じてますね」

――想像していたより何倍も早く成長する。
「そうですね。身長もですけど、体重もめっちゃ増えているので。嬉しいです」

――首もすわり始めた時期?
「まだですけど、もうすわりそうな雰囲気はありますね」

――2025年の年明けから1日1日が全く違う日常になった?
「そうですね。やっぱり子ども中心というか。全く違いますね」

――新生活に慣れるためのアドバイスは?
「僕は高卒でホークスに入りましたけど、ホームシックとかならなかったので。アドバイスがないんですよね」

――寂しいという感情もない?
「全然。多分、違う国とかに行ったら寂しいんでしょうけど。一緒の日本だし、別に帰ろうと思えばいつでも帰れるので。まあ、でも準備とかはしておいた方がいいんじゃないですかね」

――プロ入りして親元を離れてもホームシックはなかった?
「そうですね。最初は楽しかったので。なんか新鮮じゃないですか。今はもう慣れてしまってあれなんですけど。やっぱり新鮮で、いろんな人もいるし。楽しかったので」

●松本晴投手

松本晴【写真:冨田成美】
松本晴【写真:冨田成美】

――新生活といえば?
「自宅にコーヒーバーを作りました。カフェラテとドリップコーヒーのどちらも作れるように、エスプレッソマシンとブレンダーを置いて。朝からコーヒーを飲んでいます」

――それは最近?
「はい。去年引っ越しして。ちょうど2週間前くらいに空いたスペースに作りました」

――日課になっている?
「朝起きて、普通にコーヒー入れて。休みの日はカフェに結構行くんですけど。昨日(24日)も。家の近くのすごく雰囲気のいいカフェに行って。美味しかったコーヒーの豆を250グラム買って」

――新生活を迎える人へのアドバイスは?
「趣味を作るっていうのは、すごく大事かなと。コーヒーに限らず。仕事をする上で趣味を持っていると、生活の質とかが上がるので。それは大事だなって思います」

――ぱっと切り替えてリラックスできる?
「脳のリラックスができるような何かがあれば。例えば体を動かす山登りとかでもいいんです。体は疲れるんですけど、脳はリフレッシュできるので」

●渡邉陸選手

渡邉陸【写真:冨田成美】
渡邉陸【写真:冨田成美】

――新学期、新入団の思い出は?
「入学式とかですか? 高校の入学式が人がめっちゃ多くて、夕方くらいまであった。とにかく長かったっす。11時くらいから3~4時くらいまであった記憶が。なんかめっちゃ長かったなあって記憶がありました」

――環境変わる時に馴染むために意識することは。
「特にないですね。どこに行くにしても知り合いみたいな人はいたので。中学校に入る時は小学校の同級生が一緒で。高校に行けば、中学時代に野球で知り合った人がいたりもして、プロに入ってからもそうなので。あまり右も左も分からない、独りの環境があまりないので。難しいですね(笑)」

――ファンの方で新生活のアドバイスは。
「まず引っ越したら、物が少なくて綺麗じゃないですか。それをなるべく保つ。物を増やさない」

――結婚されて引っ越しは終えた?
「これからです。物を増やさないことが大事。あとは捨てる勇気。使わないものを捨てる勇気が大事です」

●津森宥紀投手

津森宥紀【写真:飯田航平】
津森宥紀【写真:飯田航平】

――節目で印象に残っていることは?
「新生活……。どんなことあるだろう。むずいなあ……。息子が4月から入園するので。寂しさと育てていく楽しみと両方ある感じです」

――長男が幼稚園に上がった?
「幼稚園に上がりました」

――どんな子に育って欲しい?
「今はほんまにとりあえず元気に育ってほしい。いい子ではいてほしいけど、小さくは育ってほしくない。大きく強く育ってほしいですね」

――子育てはどのような感じですか?
「いやいや、そんなのはもう。普通に家に帰ったら家事はやりますし、(妻と)どちらかの時間が空いていたら。大体妻が育児をすることが多いから、その間に自分が家事を終わらせてって感じです」

――2人目も生まれたので。
「1月に生まれたので。もっと頑張らなきゃって感じです」

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)