前田純が掴んだ開幕ローテ 残る1枠…首脳陣が語る“行方”「今週決まる可能性も」

開幕ローテ入りが決定した前田純【写真:冨田成美】
開幕ローテ入りが決定した前田純【写真:冨田成美】

前田純が6回自責点1の好投で開幕ローテ入り

 ソフトバンクは19日、みずほPayPayドームで行われた中日とのオープン戦に1-2で敗れた。先発の前田純投手は6回を投げて2失点の好投。自責点は1だった。後を受けた大山凌投手と松本裕樹投手は、安打を許さない安定した投球だった。打っては渡邉陸捕手がマルチ安打をマーク。1点ビハインドで迎えた9回1死一塁で、代打の正木智也外野手が左前に安打を放ちチャンスを広げるも、後続が絶たれ得点には結びつかなかった。試合後に対応した首脳陣の主なコメントは次の通り。

小久保裕紀監督

――前田純投手が好投。
「今日は調子が良くなかった。140キロ出るか出ないかだった。悪くてもゲームを作れるのは評価できますね」

――谷川原健太捕手が9回のワイルドピッチで刺された。
「あれは(緒方)理貢のスタートがめちゃくちゃ良かったんで。(川瀬)晃だったらスタートしてない。あえて代走に送っているので、勉強すればいいんじゃないですかね」

――松本裕樹投手は開幕に向けて順調?
「順調です。変化球が指にかかってきた。去年の出力みたいなところは求めていないので、心配はしていないです」

松本裕樹【写真:冨田成美】
松本裕樹【写真:冨田成美】

――オープン戦も残り3試合。
「今日は(2軍を告げる選手は)誰もいないです」

――渡邉陸捕手が好リード。
前田純の良さをうまく引き出せたんじゃないかな。カーブをよく後半は入れていたし、去年も2軍で組んでいたから。ゲームを作れたのが評価です」

倉野信次投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)

――前田純投手は、調子が悪いなりに試合を作った。
「決して調子は良いとは思わなかったが、調子が悪い時にあれぐらいのピッチングができるというのは、すごく収穫だったと思います」

――どこが一番よかった?
「真っすぐが走っていない中で、うまく変化球をゾーンに投げられた、タイミングをずらせられたというのは、彼の持ち味。そんなに速くない真っすぐを速く見せるというか。それは今日は良かった。デッドボールも1個ありましたけど、それもインコースの厳しいところで、フォアボール1個というところも評価できると思います」

――球数はどのくらいの予定だった?
「前回は80球ぐらいだったので、今日は90球ぐらいを目標にしていた。6回のマウンドで力を振り絞った状態を作りたかったので、5回が終わった後、もう一度力を振り絞っていけとハッパをかけました」

――開幕2カード目までの5人の中には、前田純投手も入る?
「それは言えない。監督が言った通りになる。順番は分からない」

――ローテーションは6人でスタートするが、その6人の中には入る?
「6人の中には入るということは監督とも話しています」

――開幕2カード目、日本ハム戦までに投げない可能性もある?
「それは分からない。僕からは何も言えないです」

――大津亮介投手も2軍で投げた。
「テーマをしっかり持って、投げてもらっていたと思う。中田(賢一)コーチも見に行っているので、感想も聞いている。これから他のピッチャーとの兼ね合いを考えながら決めていきます」

――もう1枠は争う機会を与える?
「可能性はあります。今週で決まる可能性は高いと言っていたと思うが、決まらないかもしれない」

大津亮介【写真:冨田成美】
大津亮介【写真:冨田成美】

――最後の6人目は時間をかけて決める?
「どうなるか分からないですけどね。今週決まる可能性もありますし」

――松本裕樹投手は状態が上がってきている?
「開幕に向けて状態は上がっていると思っています」

――監督は去年の出力を求めているわけではないと言っていた。
「それは同じ意見というか考えです。スピードが何キロ出るかではなく、バッターを抑えられるかどうかが本質。そういう目で見ていまする」

――大山凌投手について。
「良い評価をしています」

(飯田航平 / Kohei Iida)