今宮健太も驚愕…廣瀬隆太は「本当にどっしり」 若手との組む二遊間で“新たな発見”

ソフトバンク・今宮健太【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・今宮健太【写真:荒川祐史】

単独インタビュー第2弾…二遊間において心掛けた「本当に当たり前のこと」

 ソフトバンクの今宮健太内野手が鷹フルの単独インタビューに応じた。今回のテーマは「二遊間」。内野の要でもある遊撃として出場する中で、二塁を守る後輩を引っ張っていくことは「自分の仕事」だと表現する。若手とのコンビにおいて、今宮が“徹底”したことは? また廣瀬隆太内野手に対して、驚愕したことが……。「本当にびっくり」と、新しく知った一面も明かした。

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 2年前の2022年にはキャリアハイの打率.296を記録した。1年を通して意識した「コンパクトなスイング」が、結実したシーズンでもあった。今季は前半戦を終えて80試合に出場。打率.259、3本塁打、21打点の成績を残している。打撃面については「形として、定まってきた年もありました。それを継続しながら確率を上げていくっていう。低く、強い打球を打つというのは変わりはないかなと思います。(成績や調子は)いいとは思っていないですね」と当然、満足はしていない。

 打順としては2番打者として67試合、1番打者で9試合を任された。栗原陵矢内野手、山川穂高内野手、近藤健介外野手という不動のクリーンアップがいるだけに「今年に関しては、自分の役割というところに、1つ集中してやっている1年です。2番としていかに3番、4番に繋いでいくかということだけを考えてやってきましたので。何回も言うように自分の役割というのに集中して、自分が何をすべきかだけを考えてきました」と強調する。打線における自分の立ち位置が、イメージしやすいような前半戦だった。

「もともと塁に出ることが1番の仕事だとはずっと思ってはいたんですけど、どこかで『ここで自分がかえしてやろう』とか、そういう気持ちもあったりした。今年に関しては、そういうふうに思わずにいかにいい形で後ろに繋ぐかを考えて打席に入っているので。ツーアウト走者なしとか、そういう状況以外は常にその意識を持ってきました」

 昨季までの2年間は選手会長を務めていた。今季からは周東佑京内野手に託し「自分のことだけを考える」と、今宮にとってはもう1度、1人の選手として勝負するシーズンでもあった。前半戦が終わっても「自分のことだけを考えてやっていますよ」と、その姿勢は変わっていない。「そのなかで今年に関しては……」と、自ら切り出したのが二遊間についてだった。

「セカンドはマッキー(牧原大成)でスタートして、怪我をして三森(大貴)になって、また怪我をして新しく若い廣瀬(隆太)が来た。仲田(慶介)とも守ってみたりとか、そういう状況の中でいかに若い子たちをすんなり守らせるのかっていうのは自分の仕事だったと思っています」

 今宮が遊撃を守ったのは80試合。今季二塁として出場を果たしたのは牧原大、三森、廣瀬、仲田、野村勇内野手、川瀬晃内野手の6人だ。最多は廣瀬の34試合で「廣瀬なんてすごくどっしりしていましたし、言うこともなかったんですけど。本当に、びっくりするくらいどっしりしていました」と笑って振り返る。小久保監督も「図太いな!」と驚く一面を、今宮もコンビを組みながら感じ取っていたようだ。

 盗塁やエンドラン、相手チームの作戦面に対して内野手は敏感に察知して、台頭しなければならない。若手と二遊間を組む中で心掛けていたのは「確認」を徹底することだった。

「技術どうこうっていうよりも、本当に当たり前のことを隣に声を掛けながらというところでした。人間なので、どこかで『大丈夫だろう』『いいだろう』と思っているところが出てくると思います。そういったところも『こういう確認もするんだ』とか『わかってるわかってる』でもいいと僕は思っているので。そういうのをあえて廣瀬や仲田に言ってみるっていうのはありました。逆に言うことで自分もそれをすごく意識するので、怠ることもなかったですし。すごく大事なことだとは、今では思っています」

ソフトバンク・廣瀨隆太(左)と今宮健太【写真:竹村岳】
ソフトバンク・廣瀨隆太(左)と今宮健太【写真:竹村岳】

 4年目の2013年には遊撃として143試合に出場した。自分が若手からレギュラーを掴もうとしたシーズン、最もコンビを組んだのは120試合に出場した本多雄一内野守備走塁兼作戦コーチだった。「自分が出始めた頃も本多さんに引っ張っていただいて、すんなり守れたのがあったので。そこの仕事というのは改めて、若い選手が来た時に『こういうことか』とは感じました。逆に、僕がそれをする番なのかなと思っています」。今月15日に33歳になった。「自分のことだけを考える」と口で言っても、誰よりもチームのことを考えている。

「カバーリングでのミスや、失点だったりというのは防げることだと思う。普通に打球が飛んできてエラーしてしまう、悪送球してしまうというのは、もちろんあってはならないことだと思いますけど、それはあってしまうこと。そういうエラーというよりは、連携の中でのミスは、なくしていきたいですし、なくしていかないといけない。それはやっぱり隙だと思うので」

 15日からは牧原大が1軍に昇格して、二塁として出場を重ねている。本多コーチも「(牧原大が昇格するまでは)健太に“おんぶに抱っこ”だったね」と表現していた。「あえて当たり前のことを声に出していきながら、お互いに確認を取る。そういうミスがないようにというのは常に意識していました」と語る今宮の意識が浸透すれば、“ホークスの二遊間”は受け継がれ、伝統になっていく。

(竹村岳 / Gaku Takemura)