2年目の吉田賢吾捕手が今月5日の楽天戦(みずほPayPayドーム)でプロ初安打を記録した。同日に1軍昇格し、即スタメン起用に応えた一打。神奈川県横浜市出身で、桐蔭横浜大から2022年ドラフト6位でホークスに入団した。今季はウエスタン・リーグで39試合に出場して打率.317、3本塁打、23打点の成績を残していた。1軍で貴重な経験を積んでいる若鷹は、どんな人柄なのか? 同期入団で同学年の西尾歩真内野手に聞いてみた。ご飯茶碗を「左手から離さない」という、クセの強い一面とは?
――吉田選手の初ヒットは、どうやって知りましたか?
「僕は3軍の試合に行っていましたね。賢吾がスタメンと聞いたので、重松(凱人外野手)と速報を見たり。それで『賢吾打ってるぞ!』って話もしながら。(本人にも)『おめでとう』ってLINEしました」
――どんな気持ちになりましたか?
「賢吾のヒットなので、嬉しかったですね」
――自分の考えを言語化するのが上手な印象がありますが、野球の話はされますか?
「いや、賢吾とはあまりしないですね。野球の話もしないです。他の人とはしますけど」
――逆に、なぜ吉田選手とは野球の話をしない?
「バッティングの話もちょこっとはするんですけど。あんまり話した記憶はないです。野球の時は話しますよ。でも(グラウンドを)離れたら、全然野球の話しないです」
――吉田選手は、どんな人柄でしょう?
「吉田くんは“かまってちゃん”です(笑)。相当、相当ですね、あれは。ナンバーワンくらいです」
――寮でも西尾選手の部屋に来ますか?
「部屋は来ないんですけど」
――どういう時に“かまってちゃん”を感じる?
「遠征先とか、ですかね。でも賢吾はよく年上の人たちとご飯に行くことが多いですね。(自分とも)行きますけど、こっちから誘うことの方があるかもしれないです」
――西尾選手からも、かまってほしい時がある?
「どっこいどっこいですね(笑)」
――1軍の様子を見ていても、先輩に可愛がられています。
「そうだと思います。誰にでも、賢吾はそんな感じじゃないですかね?」
――西尾選手が遠征に行っている時、吉田選手は「寂しい」と言っていることがありました。
「言うとったっすか? 自分も、でも、あれですよ。(自分も)会いたかったっていうか(笑)。そりゃ寂しいですよ、いつも一緒にいるので」
――印象に残っているシーンなんかはありますか?
「焼き肉に行くと、賢吾は絶対に白飯を左手から離さないんですよ(笑)。ずっとこうやってお茶碗を持って、肉を待ってるんです(笑)。焼き肉やったら賢吾じゃない人が焼くことが多いんですけど、ずっとライス持って待ってます。それも、いつもこんな山盛りなご飯も頼んで、箸も右手に持ってますね」
――なぜお茶碗を離さないんですかね?
「いや、わかんないです。ずっと持って『まだ? まだ?』みたいな感じで、キラキラした顔で待ってますね」
――西尾選手が焼いてあげているんですね?
「自分とか、他の選手が」
――切磋琢磨する関係なんですね。2人の雰囲気が伝わってきました。
「ポジションが違うからっていうのもあると思いますけどね」
(西尾選手が自ら)
「ライス、ライスいい感じ(の話)じゃないですか? これ面白くないですか?(笑)」
――鍋とか、焼き肉以外の時もそうなんですか?
「特に焼き肉の時ですね。陸(渡邉陸捕手)と、賢吾と3人で行った時かな。賢吾が初めて、ライスを離さないところを認識しました」