ソフトバンクは4日、西武戦(みずほPayPayドーム)に0-4で敗れた。先発した大関友久投手は6回2失点も、今季初黒星を喫した。リリーフ陣では藤井皓哉投手、又吉克樹投手、長谷川威展投手が登板。長谷川は9回に2点を失った。6月防御率6.23と結果で応えられなかった左腕を、首脳陣はどのように評価しているのか? 試合後、倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)が取材に応じた。コメントの全文は以下の通り。
――大関投手はいつも、あまり調子の波がハッキリ見えないような印象がありますが、それでも今日は良くなかった。
「ちょっといつもよりは、良くなかったですね」
――今日の登板を踏まえて、次回のポイントは。
「球のキレですね。コントロールも今日はちょっと良くなかったところもあったので、考えられるところは全て修正していきたいと思っています」
――シーズンも中盤に来て、疲れも影響している?
「疲れという感じではないです。たまたま状態が悪かった感じじゃないですか」
――先発としては2失点。失点した場面は、1死満塁から2死にしただけに、なんとかしのいでほしかった。
「それはね、全部が全部抑えられるわけではない。あの2点で抑えてくれたのは良かったと思います」
――リリーフでは、又吉投手の出力が少しずつ出るようになってきた印象。
「もともと出ていましたから。又吉はいい状態をキープできていると思うので、これからも期待したいです」
――ウエスタン・リーグの広島戦(由宇)で先発した石川柊太投手が3回2/3を投げて6失点だった。どんな報告を受けている?
「報告はまだ受けていないというか、レポートを見ていない。映像も見ていないので、これからです」
――時間はかかるかもしれない?
「わからないですね。急に良くなるかもしれないし、今回はどういう原因でそういう状態だったのかわからないんですけど、これから分析していきます。彼の場合は1つのきっかけで、ポンと良くなる、劇的に良くなる力を持っているので、それに期待したいとは思っていますけど」
――73試合を終えてシーズンが折り返し。この時点で何か、考え方が変わることは?
「全くないです。この後も今までと変わらずやっていきます」
――リリーフの登板間隔で、どうしても長く投げられない投手が出てきてしまう。
「そこが一番難しいです。先発が頑張ってくれているおかげで、その反面、中継ぎの投手の出るところがなかなかない。これは難しいんですけど、嬉しい悩みとして捉えてやっていきたいと思っています」
――表面上の失点と、評価は直結しない。
「中継ぎの投手は間隔が空いてしまうと難しいところがあるので、そこは理解して、なんとかしたいと思っています。ただ目の前の1試合を全力で勝ちに行く姿勢は変わらないので。それは積み重ねていきたいとは思っています」
――2失点した長谷川投手も、その中の1人。
「前回は1週間前でしたけど、良くはなかった。状態が上がるようにしていきたいと思っています」
――長谷川投手も1軍に定着する中で、初めての経験が多い。いい状態をキープする工夫もしていきたい。
「本格的に1軍定着は初めてだと思うし、これも経験だと思います。やっぱり波がない投手はいないので、ここをどう耐えていくか。このまま下がっていくと当然、1軍にはいられないですし。ここをどう食い止めるか。少なくとも、今日ダメだったから『はい、2軍行きましょう』っていうのは考えていないので。1試合での判断はしていないです」
「ただ2軍で頑張っている、成績を残している選手に比べてこっちの方が上だなと思ったら、もちろん入れ替えの対象になります。それはみんな一緒だと思うので、なんとか状態が上がるようにやっていきます」
――誰もが経験することだと思うが、調子が落ちてきた時に、もう1度上げることが大切な能力。
「そこだと思います。そのサポートは全力でこっちもしていきたいと思っています」
――5日の先発は和田毅投手。今の状態はいかがでしょう?
「いいというふうに評価しています。ブルペンの投球、ライブBPの投球も含めて。実際ね、投げるスポットがないところはあったので。早く投げさせたいというふうに思える状態だったのは間違いないです」
――和田投手の調子のバロメーターは。
「やっぱり真っすぐのキレ。キレがどれくらいあるか。スピードガン以上のキレがあるかどうかというところです」
――和田投手がローテーションに定期的に入ってくれば、ここまで頑張ってきた選手も休ませることができる。
「とにかくみんながいい投球をしてくれると、僕が悩むので。みんながいい投球をしてくれることを期待しています」