同じ育成左腕で「自分の立場を理解」 三浦瑞樹と前田純…松山2軍監督が評価する2人の姿勢

ソフトバンク・松山秀明2軍監督【写真:竹村岳】
ソフトバンク・松山秀明2軍監督【写真:竹村岳】

打線は6安打を放つも無得点…松山2軍監督「ちょっと残念な感じですね」

 ソフトバンクの2軍は22日、ウエスタン・リーグのくふうハヤテ戦(タマスタ筑後)に0-3で敗れた。先発の三浦瑞樹投手は8回2失点、102球の粘投を見せたが、打線が6安打無得点に終わった。試合後、松山秀明2軍監督が取材に応じた。3安打を放った笹川吉康外野手。1軍を経験したことで生まれている変化とは?

――三浦投手の内容は。
「ナイスピッチングですよね。5回終わって、とりあえず1失点。内容的にはナイスピッチング。彼自身は2点か。点数的なところは全然、バッターが打てなかった部分があって、かわいそうなところがありました。ちょっと残念な感じですね」

――笹川吉康外野手が3安打。1軍を経験して、変化は感じますか。
「技術的なところよりも、メンタル。やっぱり、ゲームに入って打席での集中力だったり、1打席1球を大事にするようになったと思う。そこは彼にとっても成長だと思いますね」

――監督の目から見ても、そこが変わったところ。
「野球の厳しさ、難しさを1軍で体感したと思うので、そういうところが彼のプラスになっている。その気持ちを忘れずに、ずっとやっていけたら。今度はそれが課題になってくるわけで」

――三浦投手は、前田純投手と同じ育成の左投手。お互いの存在が刺激になって結果を出しているように見える。
「かな? それは当然、同じ左投手で先発しているわけなので、意識していなかったらウソになるでしょう。当然ライバル。チーム内で自分が1軍に行くのか、2軍に行くのか、育成から2桁になるのか、ユニホームを着ている以上はずっとライバル。それは当たり前の話なんですけど」

――7月末という期限が迫ってきている。育成の選手たちから感じるピリピリした空気は。
「今だからその気持ちを出しているようじゃ遅いので、正直。本当に、これは球団が決めることであって、僕らも決定権があるわけではない。自分たちがどうやるべきことをやるかということであって、その結果に対してどうってことを考えたとしても、(自分たちは)変えられないですし。そこは難しいと思います。だから逆に、自分たちができることを全うしていく。それは2月1日から当然のことなので、どれだけ貫き通せるかというところに課題がある。今だから、っていうのではないと思います」

――三浦投手も前田純投手も、キャンプインから一貫した取り組みがあるから、この成績を残している。
「瞬間的なチャンスじゃなくて、彼らは去年の秋からずっとその気持ちを持ち続けていることが、今の成績に繋がっていると思います。どこかで油断したり気が抜けていると、今の時期の数字は続かない。野球ってそんな甘くないですよ。そこはしっかり彼らは足元を見つめながら、自分の立場も理解しながら、今もやってくれている証ですよね」

(飯田航平 / Kohei Iida)